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鹿児島県医師会 「医師不足対策基金」を創設 研修医の県外流出に歯止め |
鹿児島県医師会(米盛學会長、3,900人)は「医師不足対策基金」を創設、24日、会員に趣意書を送付した。一口一万円で広く浄財を募り、臨床研修医の生活援助や研修病院の「魅力あるプログラム」づくりなど、研修に専念できる環境整備を図る。
研修医の大都市流出に歯止めをかけ、地元の地域医療に貢献する後継者を育成する事業で、ほかに国内外留学費助成や医学部5〜6年生への修学費用助成、学会出張や病気・介護等で欠員が生じる医療機関への代替医師派遣、出産・育児後の女性医師復職支援など幅広い事業を展開する。
離島・へき地の多い鹿児島県の医師不足は深刻で、平成21年度の研修医は募集定員133人に対し採用わずか55人。なかでも中心的役割を担う鹿児島大学病院は募集60人に採用23人という実情だった。
このため同病院は、やむなく公的病院等に派遣していた医師を引き揚げ、診療科の休診・閉鎖も相次いでいる。地域では住民不安が広がり、県当局に署名簿を提出するなど医師確保対策を訴える切実な動きも出ている。
こうした地域事情を背景に創設した県医師会の「基金」は、鹿児島大学・県行政・弁護士・公認会計士・民間有識者等で構成する委員会が透明性の高い運営を図る。
(文責・鹿児島県医師会常任理事 三宅智)
◆問い合わせ先:鹿児島県医師会 TEL:099-254-8121
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