白クマ
日医白クマ通信 No.1143
2009年6月2日(火)


日本医師会・四病院団体協議会懇談会
「医師の配置標準などについて議論」

日本医師会・四病院団体協議会懇談会


 日本医師会・四病院団体協議会懇談会が、5月27日、日医会館で開催された。

 日医からは、唐澤人会長、竹嶋康弘副会長、藤原淳・内田健夫・三上裕司・中川俊男常任理事が、全日本病院協会からは、西澤寛俊会長、猪口雄二副会長が、日本病院会からは、大井利夫副会長、佐藤眞杉副会長が、日本医療法人協会からは、日野頌三会長、加納繁照副会長が、日本精神科病院協会からは、山崎學副会長、谷野亮爾副会長がそれぞれ出席した。

 懇談会の冒頭あいさつした唐澤会長は、「本年は診療報酬改定の年にあたる。大事を行うには、決意を持って望まなければならない。本懇談会等で、細部にわたり議論し、対応していきたい」と述べた。

 当日の議事は、(1)日本病院団体協議会 平成22年度診療報酬改定に係る要望書(第1報)、(2)医療法上の病院医師の配置標準の見直し―についてであった。

 (1)では、四病協側から診療報酬改定についての要望書が示され、a.入院基本料の大幅な増額と根拠に基づく算定方式の創設 b.介護(看護補助)業務の確立と看護基準の柔軟な運用―について内容説明があった。四病協側は、継続して診療報酬改定に関する協力と、診療科や人員配置に関する入院基本料のエビデンス作りへの協力を要望した。

 (2)については、前回からの続きとして、病院医師の配置標準に関する日医の考えについて、三上常任理事が説明した。

 三上常任理事は、日医内での検討経緯を紹介し、役員打合会における検討結果として、「『当面の対処策』と『中長期的な視野に立った検討課題』に分けて対応し、病院経営に限らず、勤務医の負担、診療報酬体系への影響等、総合的な視点より臨むこと」を日医の対応方針とし、その詳細を説明した。

 さらに、同常任理事は「医師配置標準等の中長期的な問題は、医療法改正等も絡む問題でもあるので、じっくりと議論を行っていきたい」と述べ協議に移り、四病協側からは、医療法上の標準数を満たさない病院が苦労している報告などがあった。

 内田常任理事は、「標準を満たない人員の医療機関に診療報酬上のペナルティを課すという現在の制度は、苦労して地域医療を支えている医療機関の首を絞めるような状況になっている。地域医療へ貢献していることを評価するべき」として、今回の提案について補足した。

 今回の日医対応方針を受け、四病協側が持ち帰り検討することとなった。

 また、報告事項では、日医からの情報提供として、厚生労働省平成21年度当初予算(救急勤務医支援事業、産科医等育成・確保支援事業)、補正予算(地域医療再生基金事業、災害拠点病院等の耐震化整備)について、内田・三上両常任理事より説明した。

 次回は、7月下旬に開催予定となっている。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第1課 TEL:03-3946-2121(代


  日本医師会ホームページ
http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association.
All rights reserved.