白クマ
日医白クマ通信 No.1263
2010年3月18日(木)


定例記者会見
「地球温暖化対策基本法案に関する要望」
―今村聡常任理事

定例記者会見


 今村聡常任理事は3月17日の定例記者会見で、「地球温暖化対策基本法案に関する要望」を環境省と民主党に要望することを報告し、その内容を説明した。

 同常任理事は、平成17年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画に基づき、日医においては、「病院における地球温暖化対策自主行動計画」の基となる報告書を策定し、その後も、自主行動計画のフォローアップに積極的に取り組んできた経緯を説明。

 このような中、国はかなり唐突に、温室効果ガスを2020年まで25%削減する中期目標の設定や、地球温暖化対策税の創設、及び国内排出量取引制度の創設等を骨子とする「地球温暖化対策の基本法案」を、今通常国会に提出するとしているが、現在進められている基本法案の策定プロセスや、その法案の内容については、必ずしも十分国民に理解されているものとは言えず、国民の命を預かる医療の立場からも様々な課題を抱えていると指摘し、基本法案に関し、1.基本的考え方、2.策定プロセス、3.国内排出量取引制度や地球温暖化対策税、4.中期目標、5.個別要望事項、6.自主行動計画推進等に関する要望について−6項目の考えを示すとともに、環境省と民主党に要望するとした。

 特に、6では、中小企業が目標値よりもCO2排出量を削減した場合、大企業が排出権を買いあげる仕組みがあるが、日医と病院団体が自主行動計画をたててフォローアップに取り組んでいるため、計画参加病院には支援する必要がないという位置付けになっており、自主行動計画の枠組みに入ったために支援が受けられないという矛盾した現状になっていることを指摘し、この制度が団体における自主行動計画促進のインセンティブになるよう改変措置を要望している。

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