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第1回勤務医委員会 会長諮問は「すべての医師の協働に果たす勤務医の役割」 |
平成22・23年度の第1回勤務医委員会が、7月30日に日医会館で開催された。
委員会は、勤務医担当の三上裕司常任理事の司会で開会。
冒頭のあいさつに立った原中勝征会長は、「地域医療を再生し、国民の医療を守るためには、医療費を総額で確保していくための努力をしなければならない。開業医であるとか勤務医であるということを除いて、医師として何をしなければならないかという原点に戻って、この国で国民のための医療を実践できれば大変ありがたい」と述べた。
あいさつに続いて、原中会長は、委員長に泉良平委員(富山県医師会副会長)、副委員長に望月泉委員(岩手県医師会常任理事)を指名し、泉委員長に会長諮問「すべての医師の協働に果たす勤務医の役割」を手交した。
諮問を受けた泉委員長は、勤務医がより主体的に行動を起こす時期に入っており、諮問の“協働”ということについても、われわれ勤務医が積極的にかかわっていかなければならないなどと所信を述べた。
議事に入り、はじめに福田委員より、10月9日(土)に栃木県宇都宮市で開催される全国医師会勤務部会連絡協議会について進捗状況等の報告があり、多くの先生方の参加を呼びかけた。
各委員からの自由発言では、勤務医と開業医の団結や、勤務医の医師会加入促進に関連して、「勤務医の開業医への不信感のようなものが、医師会という集団になると出てしまう面がある。会長選挙や代議員数の問題等、『日本医師会は大きく変わった』ということを実感できるようなことがまずは必要である」「学生の段階からの教育や、当事者の意見を汲み取る場をつくる必要がある」などといった意見や、「岩手県医師会では、2年前から研修医の県医師会の入会金・会費を無料にし、全員加入をめざしている。同時に、県医師会主催で県全体の研修医歓迎会を行い、医師会の活動、医師会加入の意義を研修医に理解させている」といった実例報告があった。
また、委員会のあり方などについては、「委員会の議事録はすべて公開し、さらに議事録に対して意見も言えるようなwebシステムを考えてもらいたい」「物事を変革するためには、ポリティクスとエコノミクスのパワーが必要である。委員会では問題点を指摘するだけではなく、実際に問題を解決するためには、現実的にどのようなことができるのかということを考えなければならない。強い医師会にしなくてはならない」「医師会が勤務医のために活動していることが見えて、勤務医が医師会への信頼をより強く寄せることができるようになることが必要。そのために、医師会の組織運営に勤務医がもっと関わって意見発信できる仕組みを、この勤務医委員会が提言してもよいと思う。今、日本医師会は公益法人へ向けて変革のときであり、組織のあり方を変えるのによいチャンスである」などの発言等があった。
そのほか、「日医が勤務医を増やしたいというけれども、何のために増やすのかということを突き詰めなければならない」「議論は出尽くしている感があり、そろそろ具体的な行動をしていくべきだという理解でなければならない時期だろう」などという意見等があった。
なお、本年度の同委員会は5回の開催を予定している。
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