日医白クマ通信 No.1360 2010年12月9日（木）

定例記者会見 「感染症マップのテスト公開を開始」 ―石川常任理事

石川広己常任理事は、12月８日の定例記者会見で、感染症サーベイランス（動向監視）をテスト公開すると発表した。 　本システムは、日医総研が中心となり、国立感染症研究所もかかわり研究開発されたもので、日医標準レセプトソフトへの日々の入力のから、疑い症例を地域ごとに集積し、地図に表示するもの。ほぼ全自動で、24時間以内に地域の関係者間で情報共有が可能となる。 　また、データ収集に関しては、定点調査の安全なネットワークで自動収集するため、迅速で、医師に負担がかからない仕組みになっている。 　システムの公開に当たり、日医ホームページに「感染症サーベイランス」へのリンクを追加し、インフルエンザマップが閲覧可能となっている。現在はインフルエンザのみに対応し、順次対応する病原体を拡大する予定。 　今後の予定として、一日数回マップが更新できるようリアルタイム化し、地域医師会や医療機関にデータが提供出来るよう、来年１月ごろの本格稼働を目指している。 　同常任理事は、「この提案の最大の価値は、スピードである」と強調し、流行の初期段階での早期発見が可能となると示した。さらに、現在の参加医療機関は、約660施設であることに対して、「地域間での格差を少なくするため、最低でも3,000〜4,000医療機関が参加すれば、画期的なシステムになると考えている」と述べ、医療機関の参加を呼び掛けて行く考えを示した。 ◆問い合わせ先：日本医師会総合政策研究機構　TEL：03-3946-2121（代） ◇関連資料はこちら⇒(906KB) ◇感染症サーベイランス(テスト)＞＞＞