白クマ
日医白クマ通信 No.138
2005年6月13日(月)


大阪府医師会 大阪府民向け公開討論会

酒井國男大阪府医師会長

酒井國男大阪府医師会長
「従来の手法を見直し、若年層への啓発を強化する」

 大阪府医師会の酒井國男会長は、5月28日午後に開催された平成17年度大阪府耳鼻咽喉科医会総会において、「会長就任1年を振り返り、今後の活動を考える」と題して講演した。

 酒井会長は、会長職としての1年を振り返る中で、特に、医療安全対策への取り組みが喫緊の課題と強調し、大阪府看護協会等との連携も視野に入れた対応策を検討していくと述べた。

 勤務医問題では、過重労働が深刻な状況にあるとの認識を示し、処遇改善なくしては、医療環境は良くならないと力説。その上で、医療費総枠を拡大して、勤務医のゆとりある診療体制を確保することが必須であるとし、ひいてはそれが医療安全確保への道筋であると明言した。また、勤務医が要求する案件を実現させるには、勤務医自らが日本医師会の旗の下に参集しなければならないとの持論を披歴した。

 次いで、女性医師の労働環境問題を述べる中で、ワークシェアリングなどのシステムの整備を図ることが必要であるとし、医療界全体で考えていかねばならない課題との認識を示した。

 最後に、府民に向けた広報活動に言及。マスコミを媒体とする健康情報の発信の継続と、特に、エイズは、わが国では罹患率が増加傾向にあると強調し、学校保健活動だけではなく、若年層に対する啓発活動は大切なことと力説。併せて、世界に誇れる日本の皆保険制度への理解を得るための啓発活動も重要と指摘。そのためには、従来の手法を用いた府民向け公開討論会の運営方針を見直し、殊に若年層への情報発信に力点を置いていきたいと強調した。

(文責:大阪府医師会理事 中川やよい)

◇問い合わせ先:大阪府医師会広報課 TEL:06-6763-7013


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