白クマ
日医白クマ通信 No.1418
2011年4月26日(火)


緊急記者会見
診療報酬・介護報酬の同時改定見送りを提案
―横倉・中川副会長

緊急記者会見


 4月24日の第124回日医定例代議員会において、代議員からの、「医療保険・介護保険同時改定に対する基本方針と対策について」の質問に原中勝征会長が答え、つづいて「次期診療報酬改定に向けて」との質問に対し、中川俊男副会長は、前回改定は中小病院、診療所にとって十分ではなかったとして問題点を説明するとともに、政府の社会保障政策の方針に疑問を呈し、「診療報酬を大幅かつ全体的に引き上げたいと心から思っている」と述べた。そのうえで、被災地の医療復興、再生のための「苦渋の決断」として、2012年度に予定されている診療報酬と介護報酬の同時改定について、執行部として見送りを求める方針を提案。それに対する代議員からの反対意見は出されなかった。その後、休憩をはさみ、代議員13名連名による「診療報酬、介護報酬同時改定見送り」を含む決議文の議案が追加として提出されたが、賛否を含むさまざまな意見が出されたことから、決議文として取りまとめるには至らず、議案は取り下げられた。

 代議員会終了後、会見を行い、横倉義武、中川両副会長が出席した。

 横倉副会長は、当日開催された代議員会の大きなテーマは、東日本大震災への今後の対応と、来年度の診療報酬と介護報酬の同時改定について日医としてどういうスタンスで臨むかということであったと述べた。そのうえで、代議員会では同時改定の見送りについて、決議文をまとめるには至らなかったが、会長ならびに中川副会長が議場で述べたように、執行部としては見送りを求める方針に変わりはないとした。

 つづいて中川副会長は、まず、代議員会において、東日本大震災からの復興に全身全霊を傾け、日医および全国の医師会が総力を結集することについて一致出来たことは、大きな成果であったとした。また、提出された決議案に対する各代議員からのさまざまな意見については、長年の医療費抑制政策により崩壊してしまった地域医療をなんとかして欲しいという思いが噴出したとの理解を示した。そのうえで、どちらも貴重な意見であり、相反するものではないとし、執行部として真摯に受け止めていると述べた。

 同副会長は、「多くの意見をすべて勘案し、執行部として今後どういう方針をとれば良いのか、さらに熟慮して行動していきたい」と結んだ。

◆問い合わせ先:日本医師会保険医療課 TEL:03-3946-2121(代)


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