白クマ
日医白クマ通信 No.148
2005年6月27日(月)


沖縄県医師会 第5回医療に関する県民との懇談会報告

第5回医療に関する県民との懇談会


 沖縄県医師会では医療に対する県民の声をじかに聴く機会として、医療に関する県民との懇談会を定期的に開催しております。

 平成17年5月12日に第5回の懇談会が開催されました。

 会を重ねるごとに懇談会に出席される委員の皆さんとの距離が近くなってきたことを実感します。今回のテーマは北部地域の周産期救急体制に関しての懇談と、県立南部病院存続問題に関して特に活発な討議がありました。沖縄県からは、詳細な説明と今後の課題に関しての認識をお話いただきました。今回はマスコミの関心も高く、オブザーバーとしての参加も多く、さらに県議会議員さんのご参加もあり、この懇談会に対する期待の大きさを感じさせられました。産婦人科における人材確保の困難さは、沖縄のような離島医療圏を抱える場合非常に深刻です。勤務の過酷さ、訴訟の多さ、さらに新臨床研修医制度導入に伴う人材の抱え込みなどが原因で、沖縄の周産期における医療体制は北部地域、離島地域においては危機的状況にあると言わざるを得ません。人材育成、人材確保に対する具体的な対応を県民から求められています。また県立南部病院の民間委譲に対して、地域医療を犠牲にしない努力を県民代表から求められました。

 この懇談会はじかに県民との対話を持つことによって、人と人との信頼、相互理解がどのように形成されていくべきなのかを示唆していただける大切な会に発展しつつあるような気がします。

(文責:沖縄県医師会ふれあい広報委員 玉井修)

問い合わせ先:沖縄県医師会 TEL:098-877-0666


日医総研研究報告書のご案内

 この度、研究報告書を出版しましたのでご案内いたします。

◆「報告書第71号」

『国民負担率の算出プロセスと米国との対比等からみた問題点
―算出プロセスの明確化と私的医療保険を含む米国との比較を中心とした分析―』

内容:
最近、社会保障関係費の伸びを抑える指標として、国で引用されている国民負担率は、経済学的にも理論的根拠が明確でないうえ、多くの技術的問題を抱えている。例えば、従来の定義による日本と米国の国民負担率は、2002年で35.8%、32.6%と、日本の方が高いが、「私的保険料を加味した国民負担率」は、36.2%、39.0%と逆転してしまう。このように、現在の国民負担率は米国における医療費の実態を反映していない。本報告書では、さまざまに試算を行いながら、従来の数値の信頼性に問題があることを明らかにする。

  ◇問い合わせ先:日医総研 TEL:03-3942-6474
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