白クマ
日医白クマ通信 No.1507
2012年2月20日(月)


定例記者会見
「マイナンバー法案に関連する報道に対して抗議」
―石川常任理事

定例記者会見


 石川常任理事は、2月14日に政府で閣議決定された「行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案」(マイナンバー法案)について、これまでの報道を見た一般の方々から不安を訴える声が寄せられているとして、翌15日の定例記者会見で、日医の見解を改めて述べた。

 同常任理事は、ここ数日の番号制度に関するメディアの報道に対して、一部、番号を診察歴等の医療情報と結びつけるというような報道が見受けられることに対して、「このような活用をすれば、プライバシーの問題、個人情報の漏洩の問題、受診抑制等の管理医療への懸念など様々な問題点がある」とし、「これらに対する十分な検討や懸念が払拭されない限り、現時点で、番号を医療情報と結びつけて活用してはならない」と述べた。

「医療分野の特別法などの環境整備が必須」

 さらに、政府・与党社会保障改革検討本部が決定した『社会保障・税番号大綱』(平成23年6月30日)には、「医療分野等の特に機微性の高い医療情報等の取扱いに関し、個人情報保護法又は番号法の特別法として、その機微性や情報の特性に配慮した特段の措置を定める法制を番号法と併せて整備する」と明記されていることを述べ、「それにもかかわらず、番号が導入されれば、すぐさま医療機関の窓ロなどで活用できるというような報道は、国民に誤解を与えるものであり、正確な情報発信を心掛けてもらいたい」として、一部の報道機関に対して、すぐさま抗議を行ったことを公表した。

 最後に、同常任理事は、報道を預かるという重要な責任を担うメディアに対して、「国民の権利を守るため正確な報道をお願いしたい」と要望した。

◆問い合わせ先:日本医師会広報・情報課 TEL:03-3946-2121(代)
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