白クマ
日医白クマ通信 No.1556
2012年5月8日(金)


定例記者会見
「経済連携協定におけるインドネシア人及びフィリピン人看護師候補者の准看護師試験受験について」
―藤川常任理事

定例記者会見


 藤川謙二常任理事は6月6日の定例記者会見で、厚生労働省医政局看護課長及び同省職業安定局派遣・有期労働対策部外国人雇用対策課長の連名により5月30日付で発出された通知「経済連携協定に基づき受け入れたインドネシア人看護師候補者及びフィリピン人看護師候補者の准看護師試験の受験及び准看護師として業務に従事しようとする場合の取扱いについて」に対する日医の見解を説明した。

 通知の内容は、(1)経済連携協定における外国人看護師候補者の滞在要件、(2)保健師助産師看護師法に基づく准看護師試験の受験資格、(3)外国人看護師候補者が准看護師として業務に従事しようとする場合の在留資格、(4)外国人看護師候補者が准看護師として業務に従事している受入れ施設に対する外国人看護師候補者就労研修事業の取扱い、(5)雇用契約の要件の取扱い―についてとなっており、外国人看護師候補者は、保助看法に基づき看護師国家試験の受験資格認定を行っており、これらの人たちは同法に基づき、准看護師試験の受験資格も備えていること、また、看護師の免許を受けることを目的として、看護師の監督の下で看護師として必要な知識及び技能に係る研修として准看護師の業務に従事するのであれば、滞在期間最大3年間という規定の範囲内で、引き続き「特定活動」での在留が可能であること等を示している。

 同常任理事は、まず、4月2日開催の日医定例代議員会において、和歌山県の代議員から、外国人看護師候補者に准看護師の受験資格があるか否か調査して欲しいとの要望があり、厚労省に調査依頼をしていたことを説明。今回の通知に関しては、「EPA看護師候補者が准看護師として業務に従事しても法的には何ら問題ないことを示したものであり、看護師国家試験合格へのステップとして、准看護師試験を受け、准看護師として誇りを持って働きながら看護師国家試験にチャレンジする道を開くもので、これを評価したい」とした。

 その上で、同常任理事は、EPAについて、「日本語による国家試験に合格した人については、一定の能力が担保されたものとして認めているが、それは労働力としてではなく、いずれ母国に帰って、母国の看護レベルを上げるための仕組みと考えている」とし、看護のマンパワー確保に対する日医のスタンスは、あくまでも国内の養成力を強化することにあると強調した。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第1課 TEL:03-3946-2121(代)


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