白クマ
日医白クマ通信 No.1562
2012年7月5日(木)


滋賀県医師会
「WATCH in Shiga2012」プログラムを大幅改革

WATCH in Shiga2012


 滋賀県医師会では、2007年より基本コンセプトを「先輩医師が後輩医師を育てる」とし、テーマと目標を「研修医のための基本的医療課題」とした「WATCH in Shiga(Welcome and Training Conference held in Shiga)」を開催している。今年度は、平成24年6月17日(日)に滋賀県下の初年度研修医(66名・72%)を対象に、琵琶湖を臨む会場「ピアザ淡海」にて開催したので報告する。今年度の特徴は3改革「改革1.日曜日の午後(13:30〜19:30)開催。改革2.座学は10〜15分以内に短縮。改革3.フリーディスカッションを採用。」したことである。

 プログラム1.「医師の責務」では、テーマを「よき研修医になるために」として8グループに分かれて、KJ法や二次元展開法を用いて問題解決法を学んだ。

 緊急度・重要度の1番を「体調管理」としたグループが多く、一方で「研修医の常識」としたグループがあり、議論が深まった。医師としてしっかり研修すべき時期があり今がその時ではないか、また医療の倫理に特有なことはcompassion・competence・autonomyである等のコメントがあった。

 プログラム2.「フリーディスカッション」は今回初めての試みである。テーマを「医療現場における意思決定 あなたなら、どうする」として、まず症例提示「57歳時、便に血液が混ざるとのことで近医受診」から始まり「腰痛で、腰椎に骨転移が発覚」、そこでQ1.入院or外来治療?主治医・患者側それぞれの立場から活発な意見が出て有意義な時間を共有できた。最後に医師会長からは高い知識と経験に基づく確かな哲学を持って日々診療していただきたいとのコメントがあった。

 意見交換会では滋賀県知事、滋賀県医師会会長が研修医を握手で出迎えた。滋賀医科大学副学長、滋賀県病院協会会長をはじめ滋賀県の病院・診療所から多くの先輩医師が参加し、研修医を歓迎した。滋賀県知事が研修医のテーブルを回り歓談され有意義な時を過ごした。最後にグループごとに研修医が感想を述べて、会は成功裏に終了した。

 私は「WATCH in Shiga」の研修内容を遵守することを“「WATCH」の木”とし、参加した研修医がその種を蒔き“「WATCH」の木の森”になることを希望してやまない。

(文責:滋賀県医師会 理事 大西淳夫)

◆問い合わせ先:滋賀県医師会 TEL:077-514-8711


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