日医白クマ通信 No.166 2005年7月14日(木) |
沖縄県医師会「九州各県の医師会長台湾を視察」 |
台湾の医療制度は、すでに日本を先取る(?)かのような苦難の道を歩んでいる。 ポイントの幾つかをお知らせしておく。 (1)台湾はすでに医療費総枠予算制となっており、医療機関ごとに毎季(3カ月間)の最高点数が決められ、オーバーすればカットされる(台湾国民の医療保険加入率は9割以上)。 (2)窓口負担は定額制で日本円にして約500円。保険点数が過去1点1元であったが現在1点0.7元(外来)にまで下がった。行政が一方的に総枠予算制や点数の引き下げを決めている。 (3)医師会は強制加入であるが、政治力がないので、政治家は医師を頼りにしていない。 (4)勤務医の給料管理は合理的に診療・治療した医師に費用効果を加味した給料を支給せざるを得ない。医療事故、不満も増加、勤務医師も個人所得から医療事故保険を掛けるが、足りないので病院も保険を掛ける(仁愛総合病院談)−等であった。 空港に向かうバスのなかで、「明日の日本の医療制度が台湾のようにならないよう頑張ろう」と九州各県会長、事務局長らは語り合った。 文責:沖縄県医師会副会長 當山護
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沖縄県医師会「第101回沖縄県医師会医学会総会」 |
今年も6月12日に第101回県医学会が沖縄県立医療福祉センターで開催されました。中堅医師の発表のほかに研修医の発表も多く見られ、昨年からスタートした新医師臨床研修制度における教育の場としての役割も果たしているようです。 今回は新しい試みとして、「日常診療における骨粗鬆症」「うつ病・うつ状態、一般臨床医に役立つ知識をめぐって」と題して、ミニレクチャーが行われました。学会に参加した機会に、手軽に日常診療に役立つ知識を勉強していただけるようにと考えられた企画です。「感染症治療の原則」と題しての特別講演もあり、参加された先生方にとって充実した一日になったものと思います。 文責:沖縄県医師会広報委員会委員 池村剛
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沖縄県医師会「第9回沖縄県医師会県民公開講座」 |
厚生労働省が5年ごとに公表する平均寿命の調査結果(平成12年)で、沖縄県の男性の平均寿命が4位から26位に転落しました。女性の平均寿命は1位でしたが、女性も安心しておれる状況ではありません。この報道を受けて、沖縄県医師会は「ゆらぐ健康長寿沖縄」をメーンタイトルに、沖縄県医師会県民公開講座を開催しています。沖縄を取り巻く医療や健康問題の現況について、県民とともに考えていこうとの趣旨であります。 平成17年6月4日、第9回沖縄県医師会県民公開講座「ゆらぐ健康長寿おきなわ〜がんとどう取り組むか?〜(胃がん・大腸がん・肺がん)」が慶田喜秀先生の司会進行のもと開催されました。胃がんについては宮平守博先生が、大腸がんについては平田晴男先生が、肺がんについては大田守雄先生がそれぞれ講演されました。3人の先生方ともに予防や早期発見・早期治療の大切さをお話しされていました。胃がん・大腸がん・肺がんも生活習慣病の側面があり、それを改めること(減塩食・低動物性脂肪食・禁煙など)によりある程度予防が可能であること、早期発見のためには検診が大切であることが強調されていました。 講演終了後、フロアからたくさんの質問があり、予定時間内に回答できないほどでした。未回答分については、後日ホームページで回答予定であります。また、進行がんから奇跡の復活を果たした出席者と主治医との十数年ぶりの感動的再会というハプニングもありました。 文責:沖縄県医師会ふれあい広報委員会委員 大城清
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