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滋賀県医師会「WATCH in Shiga2013」を開催する |
滋賀県医師会が滋賀県で研修する研修医に“伝えなければならないこと”を“伝えること”を考えて、上から目線にならないように配慮し、プログラムを作成した。研修内容として、グループワーク、ディスカッション、研修医・参加医師を巻き込んだ講演内容(質問形式)に徹底した。 プログラムI「医師の責務」では、テーマを「よき臨床医になるために」として、8グループに分かれて、KJ法や二次元展開法を用いて問題解決に取り組んだ。内容は実際の研修に活用し、対応すべき内容であった。現時点で、研修医が考える“ワーク・ライフ・バランス”について活発に意見交換ができた。 プログラムII「保険医の責務」では、テーマを「医師が知っておくべき基礎知識」として、3か月目の研修医でも、必ず知っておくべき「保険医の責務」として、「保険医療機関および保険医療養担当規則」「医師法」「医道審議会」「医療法」等を質問し、これを解説した。 プログラムIII「ディスカッション」では、テーマを「現場で遭遇する医療倫理問題」としシナリオを読んで、シナリオの時間経過を追って、問題点を考え、私ならその対応はこうしたとポストイットに記す。殊に抜管について考えると問題が出された。研修医からはkey personに説明する、診療録に記載する等意見が積極的に発言された。“「終末期」と診断”“代諾者”“DNR .slow code. show code”“安楽死の6要件”について説明された。そのうえで、(1)多様な考えを受け入れる(2)決して独断専行しない(3)情報の共有化(4)土壇場で考えが変わる患者・家族に対応(5)明文化が必要と説明された。 プロブラムIV「プロフェッショナルの知」では、テーマを「在宅医療」とし、第21代滋賀県医師会長浅野定弘先生が“鼎談「医の未来」”を解説され、自身30年以上の診療経験で印象に残った症例をしみじみと語られ、理想的な「医師―患者関係」を示すお話であった。第22代現笠原吉孝会長はワンポイントを「医はアート」と説明された。 研修終了の挨拶では猪飼副会長が、日本の医療制度が変わる可能性とその対応の必要性について、また、そのための情報収集の大切さから医師会加入の重要性を訴えられた。 最期の意見交換会では、研修医らは滋賀県知事・滋賀県医師会長・滋賀医科大学学長に出迎えられ握手で歓迎された。 「ヒポクラテスの誓い―ジュネーブ誓言」「医師の責務」「保険医の責務」を遵守する精神を“「WATCH」の木”とし、参加した研修医がそれぞれに、その種を蒔き、育み、茂る森に発展させ“「WATCH」の木の森”になることを私は希望してやまない。 (文責)滋賀県医師会 理事 大西淳夫 ◆問い合わせ先:滋賀県医師会 077-514-8711 ※笠原吉孝会長の「吉」の字は機種依存文字なので、近い字を使用しております。ご了承ください。 |
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