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定例記者会見 「日本人間ドック学会・健保連が示す検診の検査基準に対する見解」 |
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今村副会長は、報告書の概要を示したうえで、「従来、検診等に用いられる基準値は、各専門学会が諸外国などの基準値なども参考にしながら、日本人の身体的特性を考慮し、長期コホート(前向き追跡)研究などにより十分な検討を経て設定されているものである」と説明。今回、日本人間ドック学会等が示した個々の基準値について「関係専門学会と事前の十分な検討・協議もないままに唐突に新たな値を公表したことは、多くの国民に誤解を与え、医療現場の混乱を招いている実態に鑑みても、『拙速』と言わざるを得ない」と述べた。 さらに、報告書の人間ドック受診者の検診データの分析について、前向き追跡研究でないことからエビデンスが高いとは言えず、疫学的にも予防医学的観点からもエビデンスを確定したうえで報告書を公表すべきで、そのエビデンスの判断を関係学会と検討することは当然であるとした。 また、同副会長は、今回の基準設定の目的を、「生活の質の向上と医療費適正化に資する」としていることに対して、「医療費適正化は、適切な検診受診等により『結果』として派生するもので、適正化を目的としたものであれば、本末転倒と言わざるを得ない」と指摘。検診の意義は、疾病はそのリスクの早期発見であり、適切な医療等の早期介入により、個々人の健康の維持・増進を図ることが重要であるとした。 各メディアに対しては、十分理解したうえで適切な報道を依頼するとともに、人間ドック学会と健保連には、早急に日本医学会、関係専門学会等との十分かつ慎重な検討を行う等の対応を求めるとした。 |
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