白クマ
日医白クマ通信 No.1787
2014年6月20日(金)


定例記者会見
『緊急時総合調整システム基本ガイドブック』を刊行
―石井常任理事

定例記者会見


 石井正三常任理事は6月18日の定例記者会見で、『緊急時総合調整システム(ICS)基本ガイドブック』を刊行したことを報告した。

 本ガイドブックは、危機管理・緊急時対応に従事する関係機関、災害医療に従事する医療班の指揮命令系統の確立と統合運用を目指して、IIGR(グローバルレジリエンス研究所)とIAEM(国際危機管理者協会)の協力の下、厚生労働省とも連携して、制作したものである。

 その内容を紹介した石井常任理事は、「非常に分かりやすい言葉で書いたつもりであり、ぜひ、さまざまな職種の方々に読んでもらいたい」とするとともに、今後、起こり得るであろう災害に備えて役立てていただくことはもちろん、多くの医師に緊急時総合調整システムの考え方を身に着けてもらい、大規模災害時だけでなく、平時の際の患者の治療にも役立ててもらいたいとした。

 また、本書に示された緊急時総合調整システムの考え方を基にして、わが国において、あらゆる職種の人々が一緒に行動し、どんなことにも対応出来るような考え方が生まれてくることに期待感を示した。

 また、当日の会見に同席した本書の第一著者の永田高志日医総研客員研究員は、「大規模災害の際に、人命や財産を守るためには、医師だけの力では限界があり、あらゆる人々が協力することが必要となる。今回示した緊急時総合調整システムの概念はそれを体現するための1つのツールになる」と指摘した。

 なお、本ガイドブックは、都道府県・郡市区医師会、関係団体、委員会等に配布を予定している他、広く行政及び地域のリーダー、更に、あらゆる組織やイベント開催の安全担当者等の関係者に危機管理のテキストとして読んでもらうため、書店にて販売すると同時に電子書籍としても販売する予定となっている。

 本ガイドブック購入のお申し込みは、各書店、政府刊行物センター、官報販売所又は販売元〔株式会社 東京法規出版 TEL:03-5977-0300(代)〕となっている。

◆問い合わせ先:日本医師会総合政策研究機構 TEL:03-3946-2121(代)


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