白クマ
日医白クマ通信 No.1821
2014年10月24日(金)


「塩崎厚労大臣と協力し、エボラ出血熱への対応を図ることで一致」
―横倉会長

塩崎恭久厚労大臣と会談


 エボラ出血熱の感染が西アフリカを中心に拡大する中で、横倉義武会長は10月24日、石井正三・小森貴両常任理事と共に、厚生労働省を訪れ、塩崎恭久厚労大臣と会談を行い、国内発生という事態に備えて、両者が協力していくことで一致した。

 今回の会談は、塩崎厚労大臣の強い希望で実現したものである。当日、塩崎厚生労働大臣は、「エボラ出血熱の感染拡大を防ぐためには、国民、行政、医師会が協力して対応することが必要だ」とした上で、検疫体制の強化等を図っているが、万が一、エボラ出血熱の感染が疑われる患者が一般医療機関に訪れた場合には、西アフリカ4カ国への滞在歴を確認の上、速やかに保健所に連絡を行うことなど、会員への周知に対する協力を要請。

 これに対して、横倉会長は、エボラ出血熱への対応については、これまでも都道府県医師会を通じて、会員に対して通知を発出していること、日医ホームページにも情報を掲載し、国民に対する周知にも努めていること等を報告。「われわれは、SARSや新型インフルエンザ等、世界的な大流行とその際の対応を経験している。今後も、厚労省と協力して対応していきたい」と述べた。

 更に、横倉会長は、エボラ出血熱は空気感染ではなく、接触感染によって拡がることにも触れ、国民への正確な情報の提供を求めるとともに、「今後、感染が更に拡大した場合には、空港での接触も考えられることから、西アフリカ4カ国の滞在歴だけではなく、その対象を拡大する必要があるのではないか」と指摘した。

 また、会談に同席した石井常任理事は、世界医師会ダーバン総会において、現場の医師への支援を求める「エボラウイルス病に関する緊急決議」並びに、エボラウイルスの治療に際してヘルシンキ宣言第37項の内容に準拠することを求める「未承認の治療とエボラウイルスに関するWMA総会緊急決議」が採択されたことを紹介。小森常任理事は、万が一の場合には、防護服等、感染防御キットの提供等の支援を国にお願いしたいとした。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第三課 TEL:03-3946-2121(代)


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