日医白クマ通信 No.195 82005年月18日(木) |
大阪府医師会「大阪府医師会看護専門学校 創立50周年を迎える」 |
記念式典において式辞を述べた酒井学校長は、昭和30年に准看護学院として設立された当時は、看護師養成施設も少なく看護師の絶対数も極めて不足し、医療提供体制は、質・量ともに不十分なものであったと指摘。そのような時期に、開学に尽力した関係者の英断をたたえるとともに、現在では、総定員が780人を数える有数の看護学校となり、常に医師会立としての名に恥じない実績を挙げてきたと強調した。また、看護師の活動分野も多種にわたってきているとし、その中でも、医療関係者に強く求められている医療安全管理における看護師の役割も重要であるとの認識を示した。そのうえで、今後も、患者の視点に立ち、かつ、高い倫理観を併せ持った看護師の養成に努力していきたいと締めくくった。 文責:大阪府医師会理事 中川やよい |
大阪府医師会「大阪府医師会産業医部会30周年記念式典を挙行―産業保健活動は地域保健の一環」 |
あいさつした酒井國男大阪府医師会長は、歴代役員ならびに部会役員の長年の尽力と功績をたたえるとともに、産業医の組織化と資質向上を図るなどの積極的な活動は、全国医師会の先駆的な役割を果たしてきたと称賛。また、メンタルヘルスや過重労働による健康障害などが大きな社会問題となっている現況下で、産業医のさらなるレベルアップを求める声は年々高まっていると指摘した。 つづいて登壇した難波俊司部会長(大阪府医師会副会長)は、近年の技術革新の急速な発展や労働者の高齢化の進行によって、職場の労働環境などは日々変化していると指摘。地域保健の一環としての産業保健活動の推進が、一層求められていると強調した。 引き続いて、桝屋義雄部会顧問が、30年のあゆみについて、部会設立から今日までを振り返った。 次いで、来賓の植松治雄日本医師会長の祝辞を代読した伯井俊明日医常任理事は、中央情勢を述べるなかで、わが国の経済財政事情の厳しさについては認識しているとしながらも、国民の健康をないがしろにする、財政主導政策を遂行していくことが、果たして国民の幸せにつながるのかどうか非常に疑問である、と政府の対応を厳しく批判した。 また、青木豊厚生労働省労働基準局長(阿部重一安全衛生部労働衛生課長代読)、佐藤勝美産業医学振興財団理事長より、それぞれ祝辞が述べられた。 文責:大阪府医師会理事 中川やよい |
大阪府医師会「大阪市勤務医師会主催シンポジウム―女性医師の現状と豊かな未来のために」 |
シンポジウムでは、国吉裕子氏(大阪市立十三市民病院)が同会内に設置された「女性医師の会」の取り組みやアンケート調査結果を報告。産前産後や育児に十分な時間を取れないことや、当直への参加が困難となり不利な扱いを受けたとの意見を紹介した。 上田真喜子氏(大阪市立大学大学院)は、自らの経験から、女性医師の子育てにまつわる諸問題を「個人の努力」で解決することを余儀なくされた時代は終わり、子育てと勤務が両立できるよう、世代間のつながりのなかで女性医師が活躍できるように、出産・子育て支援システムの整備が急務と指摘した。 関連して、安井敏裕氏(大阪市立総合医療センター)が、大阪市病院職種別休暇等取得状況を、野々村節子氏(クレオ大阪センター長)は、男女共同参画社会の女性就労支援策を紹介した。 つづいて、医師会ができる支援策について発言した、中川やよい大阪府医師会理事は、産科・小児科・麻酔科の医師不足の事態を、女性医師の職場環境を整備する好機と捉えたうえで、日本医師会女性会員懇談会の活動を紹介。同懇談会からの要望に基づき日医が厚生労働省と協議した結果、新医師臨床研修制度に産休・育休時の研修休止期間が明示された例を紹介した。併せて、医師会活動を通じた職場環境改善への取り組みを促した。 最後に、シンポジウムを総括した中谷会長は、女性医師の就労支援問題を解決することが、安全で安心な医療提供を考えるうえで重要であり、勤務医師全体の問題であると結んだ。 文責:大阪府医師会理事 中川やよい |
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