白クマ
日医白クマ通信 No.25
2004年11月12日(金)


池田俊彦「勤務医委員会委員長インタビュー」

 池田俊彦勤務医委員会委員長は、10月15日、白クマ通信の取材に応じた。

Q:今回の勤務医委員会は、「医療環境変革期における勤務医の役割」ということで、かなり幅広いテーマですが、どのように議論を進めていく予定ですか。
A:委員会が発足したばかりで議論はこれからです。過去の議論では、勤務医の医師会に所属することのメリット論が、多く話題になりましたが、最近では医師会への帰属意識を高め、医師会にどう貢献するかという立場からの議論が多くなりました。
今回の諮問についても、この厳しい医療変革期において、いかにして国民医療を守るかという視点で、勤務医の役割をどのように果たしていくかという議論ができると思います。そのためには、医療政策を討議するような委員会にもできるかぎり勤務医を参画させていただき、勤務医の意見を吸い上げる努力をしていただきたいと思います。
Q:開業の先生は、医療機関を経営する面があり、勤務医の先生は医療機関に雇われているという違いがあります。
A:そうですね。医師としては同じでも、立場の違いがあります。医師不足から過重労働や長時間労働、宿直明けにまた通常勤務をしなければならないとか、開業の先生と違った悩みも勤務医は抱えています。診療報酬に対する考え方も、開業の先生と勤務医の先生は少し異なっているのではないかと思います。
しかし、それでも違いを乗り越えて互いを理解しあい、尊重しあって、同じ医師なのですから、一緒にやっていくという姿勢を構築していくということが大切だと考えています。
勤務医も、医師会員としての誇りと責任感をもってほしいと思っています。


会長諮問は「医師会の自浄作用活性化の基本方針とその具現化」
 ―自浄作用活性化委員会―

 自浄作用活性化委員会の初会合が、11月11日、日医会館で開催された。

 今期の植松治雄会長からの諮問は「医師会自浄作用活性化の基本方針とその具現化」で、委員長には石川育成岩手県医師会長が、副委員長には若林明大阪府医師会代議員会議長がそれぞれ指名された。

 植松会長はあいさつのなかで、「不正行為や反省なき医療事故多発者に対して、医師会が目に見える形で対応することを国民は求めている。非常に難しい問題ではあるが、できるだけ速やかに実行に移せる形での取りまとめをお願いしたい」と述べた。

 その後は、自浄作用活性化を進める方策などに関して、フリーディスカッションが行われ、そのなかでは、会長諮問を受けて、より厳しい対応を求める意見が出された。

 次回は、日々の診療行為から生命倫理に係る諸問題まで、自浄作用活性化の基本方針について、協議を行う予定となっている。


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