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感染症危機管理対策協議会 「スマトラ島沖地震、津波災害後6か月の現況」について報告 |
各地域での円滑な感染症対策の実施を求める植松会長のあいさつの後、(1)スマトラ島沖地震、津波災害後6か月の現況(大利昌久日本医師会感染症危機管理対策委員会委員/海外法人医療基金顧問)、(2)スマトラ島沖地震・津波災害 スリランカにおける赤十字の活動(大津聡子日赤和歌山医療センター、スリランカプロジェクトリーダー)、(3)スマトラ被害と今後の展開(感染症対策を中心として)(門司和彦長崎大学熱帯医学研究所教授)、の講演3題が行われた。 つづいて、感染症危機管理対策室長の雪下國雄常任理事より、「予防接種対策について」の報告があり、(1)麻しん、風しんの混合ワクチンの導入について、(2)日本脳炎の予防接種について、(3)その他の予防接種(DPT、インフルエンザ、BCG)について、(4)子ども予防接種週間について−の4つの事項に関して、4都道府県医師会からの質問・要望も踏まえて説明を行った。 活発な協議の後、寺岡暉副会長による統括がなされ、閉会となった。 ◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代) |
大阪府医師会「アスベストへの健康対策を研修/会員ら約650人が参加」 |
大阪府医師会と大阪府の共催による、「アスベストに関する研修会」が府医会館において開催され、約650人が参加した。
冒頭のあいさつで、酒井英雄府医副会長は、「大阪府アスベスト健康対策専門家会議」への参画や継続的な会員への情報伝達の促進など府医の取り組みを述べ、府民の健康不安解消に役立ててほしいと訴えた。
「アスベストの健康への影響―統計・疫学調査から」と題して講演した、大阪府立成人病センター調査部調査課長の津熊秀明氏は、アスベストの概要や特性を述べたうえで、代表的疾患として、(1)石綿肺、(2)肺がん、(3)中皮腫―を挙げ、潜伏期間が長期である点を強調。また、大阪府での罹患率が全国的にみて高水準にあり、さらには石綿事業所の有無により地域差があることを紹介。欧米のデータ解析を踏まえ、日本での中皮腫の罹患・死亡率が今後増加に向かうとの予測の下、対策の重要性を指摘した。
つづいて、坂谷光則国立病院機構近畿中央胸部疾患センター院長が、「アスベスト関連肺・胸膜疾患」に関して、石綿肺をはじめ、石綿関連疾患の数々の臨床事例を報告。特に、中皮腫は胸痛や息切れが特徴であると述べ、職業性暴露については「石綿暴露チェック表」の活用を勧めた。一方、生活環境暴露については、過去の居住歴との関連が深いとし、問診による聴取や関係機関の相談窓口の利用を呼びかけた。
文責:大阪府医師会理事 中川やよい
◆問い合わせ先:大阪府医師会広報課 TEL:06-6763-7013
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