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「生涯を通じた医療と保健と福祉―改革と推進のヴィジョン(2005〜2009)―」記者会見 ここ数年は、「医療費の高騰」という傾向は見られず |
櫻井副会長は、「必要な医療を国民に提供できるような経済政策を図るべきで、経済の状態に医療を合わせるべきではない」と現状の医療費をめぐる議論が主客転倒であることを主張し、「長期予測は、非現実的なヴィジョンとなる懸念があるので、今後5年間程度の短期的なヴィジョンとした。財政中心の考え方ではなくて、『日本の医療はどうあるべきか』という視点を主眼としている」と基本的な考え方について述べた。 ヴィジョンの主な内容として、(1)「現状の分析」では、国民医療費は、2003年度において31.5兆円であり、1998年以降の前年比の平均値は、101.5であり、「医療費の高騰」という傾向は見られないとしている。 (2)「健康への挑戦」では、生活習慣病の予防に向けて「疾病予防保険制度」を創設し、名実ともに国民皆保険制度を基盤として、人々の健康への挑戦を支える体制を構築すべきことを提唱している。 (3)「医療保険制度改革の推進」では、75歳以上の後期高齢者を対象として、保険を基盤に置きながら、公助、共助の組み合わせによる高齢者医療保険制度の創設を提言した。 (4)「医療と保健の体制強化」では、医療と保健の体制強化のための課題を広範囲に捉え、分析し、進むべき方向について提言した。特に、医療における安全の確保のために必要な今後の施策として、a.医療安全向上のための人員確保、b.原因究明と紛争解決のための新たな制度(組織)の必要性の研究、c.医療事故発生の客観性あるデータ収集方法、その原因の科学的分析方法の確立、d.医療安全と質の評価方法の確立、e.自浄作用活性化の浸透とその徹底。 (5)「介護保険事業の展開」では、日医が示した「高齢者医療と介護における地域医師会の取り組み方針」を掲げ、その実践の必要性を強調した。 ◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代) |
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