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第114回日本医師会定例代議員会 ―代表質問― |
■代表質問1
「日医会員は一致団結を」(中国四国ブロック)
唐澤祥人会長が回答。 会長候補者が政策を掲げ、日医の舵取りについて意見を述べ、会員、代議員に審判を仰ぐというのは、大事な制度だと思う。議論すべき問題は議論すべきだと考えている。日医の会務は全般としてきちんと運営されている。そのなかで、日医は学術団体であるが、会員が誠意を込めて行っている地域医療がその基盤となっている。たとえば、医療提供体制、国民皆保険制度などの問題は、国民の求める方向と合致しなければならない。それが日医の目指す方向だろうと思う。 われわれが政治問題に関わることは重要だが、それに埋没してはならない。 医系の議員であっても、国民代表、医療を受ける国民の立場も代表している。われわれの望む医療提供体制をしっかりと作るために、自らの政治基盤を理解していただき、しかるべき行動をとってもらうことは大切なことだと考えている。 |
■代表質問2
「日医総研の充実・強化および利活用について」(中部ブロック)
竹嶋康弘副会長が回答。 鈴木代議員の質問は、「日医は客観的データに基づいて政府と対峙していくため、シンクタンクである日医総研の充実・強化こそが喫緊の課題である」という内容であるが、そのとおりであると考えている。 日本の医療は、国際的にたいへん安い費用で、大きな成果を上げている。それを政府、国民に認識してもらうためには、日医総研を積極的に活用していく所存だ。 研究員がモチベーションを高められるように、会員がどう後押しするかが重要だ。研究の中心を担う主任研究員については増員する必要があると考えている。また、執行部と研究員の間を取り持っていくような、たとえば日医総研戦略会議のような会議を設置する必要があると考えている。 |
■代表質問3
「福島県立病院における医療事故に関連した医師逮捕について」
(北海道ブロック)
唐澤祥人会長が回答。
今回の事故で亡くなられた方、ご遺族の方々に心から哀悼の意を表する。
本件は、医学的には非常にまれな事例であるが、この事件は個別事例に留まらない大きな問題を医療担当者に投げかけている。
医療担当者は良識と誠意をもって安全な医療を提供しようと努力しているが、医療というものは、例えば微量の投薬であっても、何らかの医療行為のなかで予測し得ない事態が生じることがある。今回の事例は、そういう予測不能なことが起こった際、社会的にどのように捉えられるのか、それを再考する契機となる。
そして、医療担当者、特に若い医師たちが萎縮することなく医療を提供できるよう、われわれが社会的に問題提起するとともに、専門家、一般国民の声を反映して、検討していくことが大切である。
■代表質問4
「消費税の不公平制の是正について、日医会長の直接選挙について」
(関東甲信越ブロック)
(1)消費税の不公平制の是正について、宝住与一副会長が回答。
しかし、これはあくまでも平均的な対応であって、個々の医療機関ごとの課税費用等を反映するものではなく、そもそも上乗せが自体が不十分であった。 昨年5月に実施した実態調査の結果では、無床診療所においては年平均63万円、有床診療所においては年平均105万円、病院においては年平均1,642万円の損税が発生しているという実態が判明した。また、個々の医療機関による差が大きく、より多くの損税が発生している医療機関がある反面、益税が生じている医療機関があることも明らかになった。 この現状を踏まえ、日本医師会では「ゼロ税率」を要望してきたが、ゼロ税率の採用については、国際的にも否定される傾向にあり、現状では関係者に理解を得られないため、平成17年度以降は、「ゼロ税率ないし軽減税率」を要望するに至った。 昨年の夏、都道府県医師会の協力により実施したアンケート調査によれば、回答者の約88%が、現在の診療報酬への上乗せ方式ではなく、この「ゼロ税率ないし軽減税率」案を支持していることが判明した。 現在、税体系の抜本改革が検討され、消費税率引き上げが迫ってきた。 日医は、消費税損税の解消実現に向け、これまで以上に努力してまいる所存であるので、皆様のご支援・ご協力をお願いする。 (2)日医会長の直接選挙について、唐澤祥人会長が回答。
現実的には、16万会員が投票を行うとなると多額のコストがかかるという問題もある。ただし、将来的にはそのような方向に進めばいいと思うし、会員と日医の距離を縮める努力は惜しまないつもりである。 ◆問い合わせ先:日本医師会広報課 TEL:03-3946-2121(代) |
※唐澤祥人会長の「祥」の字は機種依存文字なので、近い字を使用しております。ご了承ください。
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