日医白クマ通信 No.38 2004年11月25日(木) |
各都道府県医師会等主催で国民皆保険制度を守る運動が活発に行われております。参考までに各地の開催予定、開催報告を白クマ通信にてお知らせいたします。
旭川市医師会 |
旭川市医師会は、日本医師会・北海道医師会が提唱している、混合診療解禁を阻止し、国民皆保険制度を守る国民運動に呼応して、地域での取り組みを重視し、11月17日(水)旭川グランドホテルにおいて「国民皆保険制度を守る市民の集い」を開催いたしました。
集いは、まず、日本医師会の作成したビデオ「もしも、「混合診療」が解禁になったら・・・」を視聴し、その後医師会長の挨拶、北海道議会議員及び旭川市議会議員より市民の立場から混合診療反対の挨拶、その後、国民皆保険制度の堅持と混合診療の解禁反対の決議を採択し、最後に、アメリカの医療の実情を描いた「ジョンQ」を視聴しました。
会場には、医療関係者、市民を合わせ約350人が参加し、熱心に耳を傾けて、混合診療解禁の問題点について理解を深めました。
―決議―
我が国は、WHOから健康達成度総合順位第1位であるとともに健康寿命世界一と評価されている。これは昭和36年から実施されている、「いつでも、どこでも、だれでも」安心して医療を受けることが出来る日本の国民皆保険制度によるものである。
ところが小泉政権は、国民皆保険制度を崩壊させる「混合診療の解禁」を強引に推し進めようとしている。
混合診療が解禁されると、保険診療の範囲が縮減され、保険外診療が増大し、患者に負担を押し付けることとなり、結果的にお金のない人は治らない、助からないという医療格差を招くことは明白である。
また、保険外診療の拡大は、株式会社の参入による医療への市場原理導入を許すこととなり、国民皆保険制度は根底から崩壊することを意味する。
医療は社会保障であり、すべての国民に平等に与えられた権利である。
お金のあるなしで、健康や生命が左右されることは、国の社会保障政策の放棄であり、無責任極まりなく断じて許すことはできない。
我々は、「いつでも、どこでも、だれでも」が安心して医療の受けることができる国民皆保険制度を堅持するため、下記のとおり決議する。
平成16年11月17日
(文責:旭川市医師会長 増田 一雄)
釧路市医師会 |
釧路市医師会(長内宏会長)・釧路国医師会(麻生國雄会長)・根室市外三郡医師会(富澤古志郎会長)は、日本医師会・北海道医師会が提唱している、混合診療解禁を阻止し国民皆保険制度を守る国民連動に呼応して、地域での取り組みを重視し、11月17日(水)、釧路プリンスホテルにおいて「国民皆保険制度を守る国民運動研修・講演会」を開催しました。
この講演会では、中川俊男北海道医師会常任理事が講師となり、混合診療や医療への株式会社参入の危険性を明らかにし、国民皆保険制度の堅持について国民の理解を得られるよう、積極的な働きかけを訴えました。また講演会には、釧路歯科医師会はじめ協力関係団体6団体を含め、医療関係者174名が参加し、熱心に耳を傾け、括発な質疑応答と共にこの運動に一層の理解を深めることが出来ました。
最後に、参加者による混合診療解禁阻止の決議を採択し、講演会を終了しました。
(文責:釧路市医師会長 長内 宏)
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