白クマ
日医白クマ通信 No.40
2004年11月29日(月)


橋本常任理事、医師の再教育への意欲を示す

 橋本信也常任理事は、11月24日の定例記者会見で、(1)行政処分を受けた医師の再教育、(2)専門医についての日医の考え―の2件に関して説明を行った。

◆医師の再教育への取り組み

 (1)について、厚労省の「行政処分を受けた医師に対する再教育に関する検討会」で、直近5年間の医師の処分件数が合計216件と報告されたことに触れ、「人間として反社会的行為で、医師である以前の問題だ。再教育は当然で、もっと早く行うべきだった」と述べ、さらに、再教育の内容・方法・評価を国民に示さねばならないとした。

臨床研修を終えた医師を対象とする教育には、

 A.普通の医師への生涯教育
 B.リピーター医師の再教育
 C.行政処分を受けた医師の再教育

 ―の3つのカテゴリーがあり、特に、B.のカリキュラム作成のため、12月2日に関連担当常任理事が会合を開き、検討に入ることを明らかにした。また、C.の実施主体は、日医であるべきで、国民が納得いくカリキュラムを用意して、積極的に、粘り強く対応していきたい、と意欲を示した。


◆専門医のあり方を検討することを表明

 (2)については、わが国の専門医のあり方に関し、会内の学術推進会議で検 討を始めたことを明らかとした。

橋本常任理事は、現行の専門医認定について、

 A.学会によって専門医の認定基準が異なっている
 B.学会によって、会員のなかに占める専門医の比率の差が大きい
 C.真に必要な診療科別専門医数が検証されていない

 ―などの問題点があると指摘。そのうえで、「専門医は国民のためにあるのだ という原点に立ち返って、日本医学会とも意見交換しながら議論を進めていき たい」と述べた。

また、具体的には、

 A.日医の生涯教育のカリキュラムのなかの基本的医療課題を専門医制度の基礎研修とすることが可能か
 B.特定の診療科の専門医に対して、診療報酬上などで何らかの優遇措置を取れないか

 ―などについても検討していくとした。
 今後は、厚生労働省、日本専門医認定制機構からもヒアリングを行う予定となっている。


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