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岡山大学医学部6年生 岡山県医師会理事会を傍聴 |
岡山県医師会より「日医白クマ通信」に掲載依頼がありました。医師会活動にかかわることですので、下記のとおり掲載いたします。
(岡山大学医学部6回生が岡山県医師会理事会の傍聴をされ、その印象を手紙で送ってきてくれましたので報告いたします。)
過日は、ご多忙にもかかわらず県医師会の理事会を見学するという貴重な機会を設けて頂き、誠にありがとうございました。医学生といたしましては医療のあり方を「診療、治療」の側面からのみ捉えがちですが、それらを包括する社会福祉制度の土台なくして医療は成立し得ないということを強く実感した次第です。
正直申しまして、これまで理事会の役割につきましては「地域の立派なお医者様が昼日中に集い、親睦を深めるもの」といった認識でありました。しかしながら会議で提示された地域医療や医療福祉制度に係わる何十もの議題、およびその一つ一つに関して白熱した議論が展開される様子を拝見し、予想は見事に裏切られました。地域医療の最前線に立たれている先生方だからこそ、机上の空論ではない、厳しい現状を踏まえた議論を為し得るものであると感じました。
国民の、医師会に対する印象は、依然として決して芳しいものではないと申し上げでも過言ではないと思われます。概して、開業医の既得権益を守るための圧力団体といったものであり、少なくとも「国民の健康を守る医師会」とは、国民の眼には映りにくいというのが現状ではないでしょうか。このため健康教育事業等の住民サービスを含む医師会全般の活動が適正な評価を受けにくいというのは甚だ残念なことであると考えます。国民、医療者、報道機関、行政が各々に不信感を抱いている現状を打開し皆が納得できる医療環境を整備していくために、国民に最も近い位置で医療を展開する医師会の役割は今後益々大きなものになるのではないでしょうか。
(岡山大学医学部医学科6年 中村芳美)
(文責:岡山県医師会理事 笠井英夫)
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