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第1回 第X次生命倫理懇談会 諮問は「終末期医療に関するガイドラインについて」 |
担当の羽生田俊常任理事が司会を行い、冒頭、唐澤祥人会長は、「生命倫理懇談会は、医療政策会議、学術推進会議とならんで、日医のなかで重要な会議と位置づけられている。この会議では、医療と生命、生命倫理に関わる意見などを発表し、社会の注目を浴びる提言を行ってきた。延命治療の差し控えおよび中止に関して、社会的に問題になっているが、法的な整備がされていない状況である。終末期医療の問題については、国を挙げて取り組むことが必要であり、慎重な審議をお願いしたい」とあいさつした。 唐澤会長は、座長に高久史麿日本医学会長を指名し、諮問書「終末期医療に関するガイドラインについて」を手交した。 高久座長は、「この会議では、昨年度から終末期医療について議論を行ってきている。現状のままでは現場の医師が困るので、ガイドラインが必要だという意見があった。厚生労働省でもガイドラインを作成する予定なので、医師会としても意見をまとめる必要があると思う」とあいさつした。 その後、会長諮問に対するフリートーキングに入り、「脳死の判定などは、技術進歩があり、以前より詳細な検査ができるようになった。人工呼吸器を外すかどうかという議論も、科学的におこなうべきではないか」「終末期のありかたについては、本人の意思を尊重すべきであるし、そのような社会でなければならない」「終末期のありかたについては、多様な意見があるのがあたり前だと思うが、それでも何らかのガイドラインは必要だと思う」「リビングウィルがあるときはいいが、それが確認できないときが問題である」「現実には、人工呼吸器を装着すれば、外すことはむずかしい。装着の段階で、本人の意思を確認する段階を取り入れていくべきだと思う」など、多様な意見が出された。 今後は、2か月に1回程度、開催していく予定となっている。 ◆問い合わせ先:日本医師会企画課 TEL:03−3946−2121(代) |
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