白クマ
日医白クマ通信 No.504
2006年10月4日(水)


定例記者会見「安倍内閣発足に当たって日医の見解を公表」

中央:唐澤会長


 唐澤祥人会長は、9月27日、安倍政権発足に当たっての日医の見解を公表し、「医療担当者として、小泉政権による改革の流れを継続するのか、それとも新たな医療政策を考えているのか、大変注目し、大きな関心を持っている」と、期待感を示した。また、「早い時期に安倍総理にお会いし、はじめに財源ありきではない、『国民が健康で幸せに暮らせるための医療制度はどうあるべきか』という原点に返った議論をする必要性について、お話しする機会を持ちたい」とした。

 会見では、骨太の方針2006で、国の一般会計における社会保障関係費を今後5年間で1.1兆円の削減を図ることが明記されていることに言及。日医としては、今年6月に成立した医療制度改革関連法の附帯決議にもられた、(1)国民の安心を保障するため、将来にわたり国民皆保険制度を堅持する、(2)一般世代の保険における給付割合は将来にわたり7割を堅持する、(3)容易に公的医療保険の範囲の縮小を行わず、現行の公的医療保険の範囲の堅持に努める―の3つの約束の履行を求めた。

 特に、公的給付の縮小については、「これ以上、給付費の削減、医療の財政優先の政策が行われれば、持ちこたえられない」と危惧。新内閣には、「医療制度が少しでも良い方向に向かうような取り組みをしてほしい」と要望した。

 一方、柳澤伯夫厚生労働大臣については、「財政に非常に詳しく、われわれが考えている医療財源論を説明し、財政論のなかでいろいろと審議を賜れる方。消費税に関する問題、法人の税制の問題など、多くのことを語り合えると思っている」と述べた。

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