白クマ
日医白クマ通信 No.578
2007年1月24日(水)


第4回救急災害医療対策委員会
「救急医療の現状について、多様な意見を交換」

第4回救急災害医療対策委員会


 第4回救急災害医療対策委員会が、1月17日、日医会館で開催された。

 協議は、(1)日本医師会ACLS(二次救命処置)研修について(医療従事者用救急蘇生法の指針策定に関して)a.小児、乳児、新生児に関する研修 b.テキストの扱い、(2)会長諮問「わが国における救急災害医療のあり方について」に関するフリートーキング、(3)その他−であった。

 冒頭、担当の石井正三常任理事は、「ドクターヘリに関する法案が議員立法で通常国会に提出、審議される見込みである。この課題は、医師の偏在の問題などとも絡んでいるので、今後とも積極的なご意見をいただきたい」とあいさつした。

 石井常任理事は、日医のドクターヘリ法制化に関する課題(a.医師会によるドクターヘリ事業の整備計画、体制整備計画への関与 b.メディカル・コントロールの確保 c.ドクターヘリの運用費の負担財源)を与党などに説明していることを報告した。

 この後、意見交換に入り、奈良県で救急隊員が軽症と判断し病院に搬送しなかった患者が、のちに意識不明になった件をめぐって、各自治体によって対応が異なっている現状などについて議論された。

 (1)では、蘇生法教育の標準化に関する検討について、石井常任理事は、「日医のACLS講習会においても、異物、小児、乳児、新生児など、オプショナルなものを積極的に取り入れていきたい」と述べた。

 ドクターヘリについては、委員から北海道での事例について現状および今後の課題について報告があり、また他の委員からは、政府関係者などとの間で意見の交換が行われたことが報告された。

 また、現在の救急医療については、「夜間当番医、休日当番医などが、地域医療を担う医師の負担となっている」「救急担当の医師は業務内容から予備の人員が必要で、実働に基づく診療報酬の算定では医療機関の経営を圧迫しかねない」「国公立の医療機関がDPCとの関わりで積極的に救急医療を行っていること」などについて意見の交換が行われた。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第1課 TEL:03−3946−2121(代)


  日本医師会ホームページ
http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association.
All rights reserved.