白クマ
日医白クマ通信 No.610
2007年3月8日(木)


勤務医・男女共同参画の合同委員会
「勤務医の労働環境改善につながる医療機能評価を」

勤務医・男女共同参画の合同委員会


 勤務医委員会と男女共同参画委員会の合同委員会が3月2日、日医会館で開催された。

 冒頭、宝住与一副会長と鈴木満常任理事、池田俊彦勤務医委員長、保坂シゲリ男女共同参画委員長が挨拶し、その後、(1)医師再就業支援事業、(2)日本医療機能評価機構への申し入れ、(3)勤務医の過重労働―について協議した。

 (1)の医師再就業支援事業について、保坂委員長は1月30日に開設した「日本医師会女性医師バンク」が、2月末時点での求職・求人に関する資料請求が700件、登録が345件となったことを報告。「夏までに30件の成立を目指したい」として、同バンクの周知にさらなる協力を求めた。

 (2)の日本医療機能評価機構への申し入れは、(1)ゆとりある勤務体制の構築、(2)子育てしながら勤務できる支援体制の整備、(3)休業後の再就業を支援する体制の整備―に関わる事項を評価項目に加えることを要請するものである。具体例としては、「病院の外来機能の縮小と特化」「産休・育休を取得し易い環境の整備」「ジョブシェアリング等の導入による働き方の多様化の導入」などが示された。

 (2)については、「評価基準に数字が盛り込まれた場合7対1入院基本料のような弊害を招く恐れがあるのではないか」また、「女性医師に限らず勤務医全体の労働環境を対象とすることで審査自体を諦めてしまう病院が出てくるのではないか」といった慎重な見方が相次ぎ、「医師数の不足など、病院の努力だけでは解決できない問題が根底にある」ことが強調された。

 一方、「館内禁煙の病院が増えたのは禁煙についての評価項目が加えられた成果だ」として効果を期待する意見もみられ、勤務医の労働環境改善に向けた一つの手段として申し入れをする方向で合意を得た。

 (3)の勤務医の過重労働については、フリートーキングが行われ、病院、診療所などさまざまな立場からの活発な意見交換が行われた。

◆問い合わせ先:日本医師会企画課 TEL:03−3946−2121(代)


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