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滋賀県医師会〔WATCH in Shiga 2007〕 初年時研修医、ほぼ全員参加 知事の励ましと握手に研修医は感激 |
参加研修医師は、県内研修医受け入れ10病院から78人が参加した。これは、滋賀県で初年時臨床研修を開始した医師の90%以上が参加したことになる。 開会にあたって、研修医全員が30秒以内で自己紹介を行い、ついで午後のセッション「よき臨床医になるために」に入った。冒頭、まず医学教育の泰斗橋本信也氏が、「プロフェッショナル教育とリベラルアーツ」と題して基本的医療課題の重要性を指摘された。その後、臨床研修医が医師役、県医師会会員を患者役として、ロールプレイを行った。テーマは、日頃の診療で医師が困惑するケースを8例演じた。医師役の臨床研修が、さまざまに迫ってくる患者に適切な応対が出来たのは、最近のオスキーの効果であろうか。このロールプレイの講評を、COMLの辻本好子氏にお願いした。氏から若き医師を育てる観点からの適切な講評をいただき、研修医の参考になったものと思われる。これは抱腹絶倒の楽しい2時間であった。 その後、行天良雄氏に、「求められる臨床医師像とは 社会における医師免許の重さ」と題する講演をいただいた。この講演は、医師に志の高さとそれに伴う義務を求めたことで、臨床研修医にとって好評であったことがポストアンケートの結果から窺われた。 午後6時半から、琵琶湖上に遊覧船ビアンカを浮かべて、「研修医意見交換会 先輩医師と語り合おう」と名づけた懇親会を開催した。ここに滋賀県嘉田知事を迎えることができた。知事、滋賀医大学長、県医師会会長は、3時間にわたり全員の研修医のテーブルを訪れて、声をかけ、励まし、握手をされた。このことは、研修医にとって大きな励みになったことが、ポストアンケートから察せられた。また、ご多忙な知事の3時間にわたる懇切丁寧な励ましのお言葉に対して、心からの謝意を表したい。 翌日のセッションは、「保険医の責務」である。療担規則から始まり、医科点数表の解釈(青)の構成と明細書(レセプト)の形式を学んでから、レセプト作成の実習に入った。これは、簡単な診療録からレセプトを手書きで作成する作業である。これで日常診療の医療費の実際を知って貰うことも目論んだ。 午後は、「日本どこでも通用する処方箋の書き方」「赤本(日本医薬品集)を使いこなそう」などの解説があり、一泊二日の研修を終了した。この「保険医の責務」で気にかかったことは、研修医も保険医であるとの意識が乏しいと感じられたことであった。 最後の総括のなかで、研修医側から、「大学で習わなかった多くのことを教えられた」との発言があり、「先輩医師が後輩医師を育てる」とのWATCH in Shigaの理念が伝わったことで、この研修会は、まず満足すべきものであったと考えている。 (文責:滋賀県医師会 理事 折田雄一) ◆問い合わせ先:滋賀県医師会 TEL:077-524-1273 |
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