白クマ
日医白クマ通信 No.706
2007年8月3日(金)


定例記者会見
「小児保健法制定に向けた議論をスタート」

今村定臣常任理事


 今村定臣常任理事は、8月1日の定例記者会見で、小児の立場に立脚した小児保健法の制定をめざして、会内に小児保健法検討委員会(プロジェクト)を設置し、議論を開始することを明らかにした。

 会見のなかで、同常任理事は、平成6年に日本小児科医会から小児保健法制定に関する提言が出されたほか、日医の乳幼児保健検討委員会の答申のなかでも2回(平成16、18年)、その必要性が触れられているにもかかわらず、これ以後、具体的な動きはなく、いまだに法制定には至っていない経緯を概説。このような状況のなかで、(1)今年に入り、国会議員のなかからも法制定の必要性が言及され始めたこと、(2)社会的にもその必要性が高まってきたこと―などから、今回、委員会を新たに設けて、法制定に向けた議論を始めることになったと委員会設置の理由を説明した。

 また、同常任理事は、今回の委員会に対して、「総論的な議論をするのではなく、小児保健法制定に向けた具体的な姿を示して欲しい」とし、議論の行方に期待感を示したほか、検討課題については、「小児医療の独立性の問題」「小児医療に対する診療報酬のあり方」「小児医療の不採算性の改善」「小児救急医療体制の整備」「小児に対する医療費助成制度の均一化の是非」―などを考えていると述べた。

 さらに、委員構成に関しても、当初10名でスタートするが、必要に応じて委員を追加するなど、柔軟に対応していく考えを示した。

 今後は、来年の3月までに約4回、委員会を開催して、答申を取りまとめる予定になっている。

◆問い合わせ先:日本医師会地域医療第三課 TEL:03-3946-2121(代)

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