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GEIL2007の学生29名が日医で研修会 |
GEIL2007の学生29名が、9月12日、日医会館を訪れ、「学生のための政策立案コンテスト」の一環として、日医で現地研修を行った。
GEIL(ガイル)は、学生が主体となって政策立案コンテストを運営している組織で、毎年、全国の学生を対象に合宿形式で模擬政策立案のコンテストを行っている。
今回の研修は、コンテストのテーマを医療問題とする学生から、「専門性が高い医療に関する問題について、実際に医療にかかわっている社会人から話を聞き、政策案の質を向上させたい」との要望があったことから実現した。当日は、羽生田俊・今村聡両常任理事が、日医の歴史や役割、日本の医療について、説明した後、事前に寄せられた質問に答えた。
まず、羽生田常任理事が、日医のパンフレットを用いながら、「日医の歴史と組織」および「日医の役割」について、会内に51の委員会を設置し、医療にかかわる種々の問題等について検討していることなどを説明した。また、医療関係団体を中心に40団体で構成される国民医療推進協議会(会長:唐澤人会長)が、本年5月に作成した小冊子『国民が安心できる医療を目指して』を用いて、日本の国民皆保険制度が優れていることや、療養病床の削減など日本の医療の抱える問題点等について、詳しく解説した。
つづいて、今村(聡)常任理事が、「わが国の医療政策・医療制度の問題点」について、 (1)財源不足、(2)医師不足、(3)勤務医の問題、(4)開業医の問題、(5)医療費の現状とあるべき医療費―の5つの問題点を挙げ、それぞれの対応策を解説。なかでも、財源不足については、医療費抑制政策で医療崩壊を招いたイギリスの例を挙げて、日医が政府にその政策の転換を求めている現状を説明した。
また、アメリカの医療保険制度の問題点を鋭く指摘した、現在公開中の映画『シッコ』を紹介。「日本の優れた国民皆保険制度との違いを見て欲しい」と述べた。
質疑応答では、事前に寄せられた質問のほか、当日出された、医学部での教育、医療の地域格差への対策、国民への啓発活動、混合診療の是非、医師不足の問題―などの幅広い質問に、今村(聡)常任理事が詳細に回答した。
◆問い合わせ先:日本医師会庶務課 TEL:03-3946-2121(代)
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