白クマ
日医白クマ通信 No.748
2007年10月15日(月)


中医協総会(10月12日)
「平成19年度の特別調査結果(速報)が報告される」

中医協総会


 中医協総会が、10月12日、都内で開催され、平成19年度に実施した特別調査(速報)の結果について、遠藤久夫診療報酬改定検証部会長から報告が行われ、調査目的、結果、検証部会(10月10日開催)の議論の紹介がされた。

 診療報酬改定の結果検証は、次期診療報酬改定に係る議論に繋げていくことが要請されており、基本問題小委員会で行われている議論に資するため、速報の段階であるが総会で取り上げることとなった。

 今回、結果がまとまったのは、今年度実施した9つの特別調査のうち、「後発医薬品の使用状況調査」を除く8つ(「セカンドオピニオン外来実施医療機関の利用状況調査」「生活習慣病管理料算定保険医療機関における患者状況調査」「地域連携診療計画管理料算定保険医療機関における連携体制等の状況調査」「紹介率要件の廃止に伴う保険医療機関の影響調査」「医療安全管理対策の実施状況調査」「褥瘡管理対策の実施状況調査」「透析医療に係る改定の影響調査」「ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査」)の調査の速報である。

 議論のなかで、竹嶋康弘委員(日医副会長)は、生活習慣病管理料を算定しない理由に、「点数の設定が高く、患者の負担増につながるから」を挙げている医療機関が53.4%もあることに言及。「在宅療養支援診療所」にならない医療機関のなかにも、その理由として患者負担増を挙げる医療機関が多いことを説明し、患者の負担増も考慮に入れた点数設定を行うことを求めた。

 鈴木満委員(日医常任理事)は、褥瘡の問題について、必要な看護体制が整っているところでは、褥瘡はできないはずだと指摘。その体制が整っていないところに、加算するのは不自然との考えを示した。また、医療安全対策についても、その義務に応じた診療報酬上の評価がなされていないとして、算定方法の見直しを求めた。

 今後は、今回出された意見を踏まえたうえで、検証部会でさらに議論を続け、次期改定に向けた議論の参考となるような形で、本報告が取りまとめられる予定になっている。

 そのほか、当日は、中医協として注射薬1品目の薬価収載を承認したほか、平成19年度医薬品価格調査を本年9月取引分を対象として、また、特定保険医療材料価格調査を本年5月から9月の取引分を対象として、本年10月にそれぞれ実施する(ただし、ダイアライザー、フィルム、歯科材料および保険薬局分については、本年9月取引分のみが対象)ことを決定した。

◆問い合わせ先:日本医師会保険医療課 TEL:03-3946-2121


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