日医白クマ通信 No.77 2005年3月4日(金) |
韓国の医師を招いて意見を交換 |
第2回会員の倫理・資質向上委員会が、大韓医師協会(韓国医師会、KMA)から講師2名(倫理委員会委員長:李宗郁、総務担当理事:盧萬熙)を招き、3月2日、日医会館で開催された。
森岡恭彦委員長は、冒頭のあいさつで、「倫理の問題について、KMAの考えや取り組みについて伺いながら、意見交換を行うことが本日の主題である」と述べた。次いで、両氏より「大韓医師協会の現況および医師の資質向上のための政策」をテーマに講演が行われた。
盧氏は、KMAの現況を交えながら、(1)KMAの法的基礎と活動目的、(2)KMAと地域医師会との関係、(3)医師会と医学会との関係、(4)医師会以外の医師の組織、(5)政府の政策策定へのKMAの関与、(6)KMAの将来構想――について説明した。その中で、盧氏は、KMAは医師免許保持者の強制加入の形式を取っているにもかかわらず、必ずしも医師協会に所属していない医師もいるなどの問題点に触れ、今後の改善課題だとした。
李氏は、医師の研修教育の現況や改善案にも触れながら、(1)医師免許(免許発行組織と免許更新)、(2)KMA会員の倫理向上のための具体策および処罰の現状――について説明した。免許制度の更新に話がおよぶと、李氏は、「医師の既得権にかかわる問題であるため、多くの反対意見が予想されるが、検討すべき課題だと考える。国民的合意のもとに慎重に進めていきたい」と述べ、免許更新制度の実現に意欲をみせた。
各氏の講演後には活発な質疑応答が行われ、国境を超えた有意義な意見交換がなされた。
次回は、5月中の開催を予定。
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