白クマ
日医白クマ通信 No.932
2008年6月13日(金)


滋賀県医師会
「WATCH in Shiga 2008 昨年に引き続き、初年時研修医ほぼ全員参加」

WATCH in Shiga 2008


 昨年に引き続き、今年も日医の「先輩医師が後輩医師を育てる」を基本コンセプトとし、「WATCH in Shiga 2008」を琵琶湖畔のピアザ淡海にて6月1日(日)に開催した。昨年は一泊二日の合宿形式であったが、今回は午前9時から午後8時30分までの一日に短縮したプログラムを企画した。

 県内の平成20年度研修医受け入れ11病院から研修医82名が参加した。これは90%以上の参加率である。

 滋賀県医師会会長による開会の挨拶の後、参加研修医全員が自己紹介を行いプログラムは始まった。午前のセッション「よき臨床医になるために」の最初は、橋本信也先生が「臨床医に必要な基本的医療課題」と題してその重要性に触れるとともに最後に「ノーブレス オブリージュ ―尊敬される職業につく人は、責任が重い―」と説かれた。その後、研修医を医師役、先輩医師を患者・看護師役として、日常診療で医師が困惑するケースをテーマとした10例のロールプレイを行った。コメンテーターとして辻本好子氏を迎え、研修医に対して今後医師として医療面接に大いに役立つ講評がなされた。このロールプレイにより会場は一体感に包まれ、研修医の緊張をほぐす効果があったように思う。

 午後のセッションは「保険医の責務」である。保険診療について、仕組みや基本ルール、禁止事項、診療録に基づく請求が基本である旨を説明されたうえで、不当請求と不正請求は保険医、医師免許停止になる行為であると強調された。また、レセプト作成の実習を行い日常診療における医療費の概要を学んだ。その後、「日本医薬品集(赤本)を使いこなそう」、「死亡診断書・死体検案書の書き方」の解説がありこのセッションは終了した。

 最後に、先輩医師や研修医同士が語り合い、相互に知己を作るために研修医意見交換会を企画した。会場入口にて滋賀県知事、滋賀医科大学学長、滋賀県医師会会長が研修医を握手で出迎え、歓迎した。意見交換会の最後には「大学で習わなかった多くのことを教えていただいた」と研修医からスピーチがあり、WATCH in Shigaの理念が伝わったと思われた。

 全日程は無事終了した。研修医らの先輩医師や同僚との別れを惜しむシーンがあちこちにみられたのが印象的であった。

(文責:滋賀県医師会 理事 大西淳夫)

◆問い合わせ先:滋賀県医師会 TEL:077-524-1273


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