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第1回 第XI次 生命倫理懇談会 諮問は、「高度情報化社会における生命倫理」 |
担当の羽生田俊常任理事の司会で開会し、冒頭のあいさつで、唐澤人会長は、「生命倫理懇談会は、医療政策会議、学術推進会議とならぶ、日医の三大会議のひとつとして位置づけられている。第VI次の生命倫理懇談会で、諮問『高度情報化社会における医学・医療』について議論いただいたが、その後10年の間に、インターネットを始めデジタル技術の発達等によって、医学・医療の分野でも、医療情報の提供のあり方や電子カルテ、遠隔医療など、さまざまな課題が出てきた。平成13年の“日医IT化宣言”以来、医療現場のIT化に積極的に取り組んでいるが、国民中心の社会保障を実現していくという命題のなかでIT化を推進していくための指標を打ち立てて欲しい」と述べた。 つづいて、唐澤会長は、座長に久史麿日本医学会長を指名し、諮問「高度情報化社会における生命倫理」を手交した。 久座長は、「平成12年には本懇談会から、『高度情報化社会における医学・医療についての報告』が出されたが、個人情報保護法の制定後、医療、特に情報に関する環境が変化している。この時代にふさわしい報告が出来るよう議論していきたい」とあいさつした。 委員の自己紹介の後、会長諮問に関するフリートーキングに入った。委員からは、「デジタルディバイド(情報格差)」「発信される情報の質の担保」「セキュリティと利便性の問題」「過度な患者個人情報保護のなかでの医学教育」「医療安全と個人情報保護の問題」「会員の高齢化とレセプトオンライン請求義務化問題」「医療連携時の患者情報」「守秘義務と個人情報保護法」「遠隔医療における責任の所在とコスト」など、多様な問題点を指摘する意見が出された。 久座長は、平成12年の報告書を踏まえつつ議論し、特に、医療IT委員会(諮問「医療のIT化の光と影」)での議論とも十分にすり合わせをしていきたいとの考えを示した。次回は、専門家からの意見を伺う予定。 ◆問い合わせ先:日本医師会企画課 TEL:03−3946−2121(代) |
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