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平成28年(2016年)2月20日(土) / 「日医君」だより / プレスリリース / 日医ニュース

「医師資格証」を用いた「JAL DOCTOR登録制度」を開始

 日医と日本航空株式会社(以下、JAL)は、本年2月より、「JAL DOCTOR登録制度」を開始することとなり、石川広己常任理事が2月3日、加藤淳JAL執行役員路線統括本部商品・サービス企画本部長と共に合同記者会見を行った。
 石川常任理事は、冒頭、世界中の多くの航空会社において、機内急病人発生時のドクターコールに呼応する搭乗者が、確実に医師であることが確認できない状況の中で、医療行為や機内装備の医薬品使用が行われている現状があると指摘。そこで、提示するだけで確実に医師であることが証明できる日医発行の「医師資格証」を用いた新たな仕組みを構築できないかと考えていたところ、その過程で、JALはドクターコールに呼応した場合、民事上の損害賠償責任をカバーする保険を手当てしていることが確認できたことから、本制度を開始することになったと説明した。
 同常任理事は、本制度のメリットとして、ドクターコールを実施することなく、登録した医師へ客室乗務員が直接声掛けをすることで、更に迅速・適切な医療対応が可能になること、また、機内ドクターコールに対して緊急医療を行う医師の大きな心理的な支えとなり、呼応する医師の拡大につながることなどを挙げ、「多くの人々に安心で快適な空の旅を楽しんでもらえるよう、一人でも多くの医師に本制度に登録してもらいたい」と述べた。
 一方、加藤本部長は、「今回の日医との提携により、JALの企業理念である"お客様への最高のサービスの提供"を更に進めていきたい」と述べるとともに、本制度は日医発行の「医師資格証」を持っているJALマイレージバンク会員を対象として、あらかじめJALホームページ(URL:http://www.jal.co.jp/jmb/doctor/)で事前登録してもらうもので、国内の航空会社として初めての取り組みになること、今回の制度開始によって、具合が悪くなった搭乗者だけでなく機内の他の搭乗者にもドクターコールのアナウンスによる不安感を抱かせることなく、事前登録された医師に迅速にアプローチできるようになること等を説明。
 更に、JALが、「ドクターコールに応じた医療従事者の賠償責任を担保する保険への加入」「飛行中の航空機からいつでも地上にいる専門医に助言を受けられるネットワークの構築」「パルスオキシメーターなど種々の医療器具の搭載」等々、これまでにも機内の緊急医療体制を整えてきたことに触れ、今回の提携により、機内の医療品質の一層の向上とともに、搭乗者がより安心して飛行機に搭乗してもらえることになると、制度運用に対する期待感を示した。

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