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平成29年(2017年)11月20日(月) / 日医ニュース

政治の責任

 財源不足の中、医療・介護の同時改定に頭を悩ませる厚生労働省。90歳以上人口が200万人を超え、若年人口が減る中で、人件費を上げずに医療・介護の人材をどう確保するのか。問題は財源の確保だ。
 2000年開始の介護保険から後期高齢者医療制度、年金改革と超高齢社会を支える制度改革がなされ、その財政基盤を強めるため、自己負担を除く財源の半分に国税を投入することとなった。しかし、政治の怠慢でその財源が確保されず、赤字国債に頼った。
 その結果、国の借金は増え続け、国の財布を預かる財務省は何とか社会保障費の伸びを抑えようとする。消費税率10%への増税を延期し、日銀の大幅な金融緩和でお金をジャブジャブと流してもGDPの多くを占める個人消費は低迷したままで、タンス預金は40兆円、企業の内部留保は400兆円を超えたと聞く。
 新自由主義経済学者の口車に乗せられて、自立を強調し社会保障費を抑制したため、将来不安から若者は車も買わず、せっせと貯蓄に励む。これでは個人消費が伸びない。先進国中最も子育て支援への支出をケチってきた国で出生数が増えるわけがない。教育への公費投入を減らしてきて何が成長戦略か。
 財源の調達をせず赤字国債で若年世代に付けを回すことは、もはや犯罪と言ってもいい。必要なのは歳出削減ではなく財源の調達であり、これは100%政治の責任だ。

(撥)

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