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平成30年(2018年)3月5日(月) / 南から北から / 日医ニュース

ドジョウが好きです

 ドジョウを眺めていると心が和みます。砂に潜って少しだけ顔を出している様子も、ちょろちょろ泳いでいる様子も、大変愛らしく心が癒されます。土管に隠れている様子も可愛らしいです。
 ドジョウは、実はコイ目ドジョウ科で、コイの仲間です。以前は日本中の田んぼで見られましたが、この頃は水路構造の変化や農薬の使用などで数が激減しているようです。
 私は石川県能登半島の農村で育ち、小さい頃、田んぼでよくドジョウの姿を見掛けました。しかし、その頃の興味の対象はもっぱらカブトムシとクワガタであり、昆虫採集のために友達と競って山に入っていましたが、田んぼにはあまり興味がありませんでした。
 大学進学とともに実家を離れ、山や田んぼとはあまり接点が無い生活となりました。久しぶりにドジョウが話題に上ったのは大学院生の時、先輩が家でドジョウを飼っているとの話になり、「とても可愛いよ」と言われたことがきっかけでした。
 何日か後に近所のホームセンターのペットコーナーで金魚や熱帯魚を見てみていたら、何とドジョウも売られており、その姿、しぐさが一遍に気に入りました。
 その頃、わが家には子ども達が夏祭りでもらってきた金魚が3匹おり、水槽はセットアップされていましたので、その晩に妻の了解を得て、早々にドジョウを2匹家に連れて帰りました。
 底石を砂に替え、水草、隠れ家用の小さな土管も配置し、ドジョウ用の餌を買い求め、準備万端でドジョウをわが家の水槽に迎えました。
 期待どおり、ドジョウたちは砂に潜って少しだけ顔を出して私たちを和ませてくれ、家族の中でも、特に私は毎日水槽を眺めてはにこにこしていました。
 当時使っていた水槽は上部フィルター式で、ふたの両脇にわずかな隙間が開いておりました。ある日ドジョウが1匹、姿が見えなくなっていましたが、砂にもぐっているのか、どこかに隠れているのかくらいにしか思わず、そのままにしていました。2、3日経っても姿が見えず、まさかと思って水槽が乗っている台の後ろを探したところ、固く干からびて変わり果てたドジョウを発見しました。
 ドジョウが水槽外に飛び出してしまう事故はよくあるようですが、まさかこんな小さな隙間からは飛び出さないだろうと思ったのが間違いで、ドジョウに対して大変申し訳ない気持ちになりました。
 ドジョウは水質・底砂とも奇麗な方が喜ぶとされており、2週に1回くらいの頻度で砂も洗っていたのですが、これがよくなかったのか、残ったドジョウも死んでしまいました。
 しばらくは残された金魚の飼育を行っていましたが、子ども達も徐々に金魚への関心が薄れていき、最後の金魚が死ぬとともにわが家の水槽は撤収となりました。
 私の実家には数年前から、甥たちが田んぼで捕ってきたドジョウが1匹おり、あまり面倒をみられていない感じで納屋の水槽でひっそり暮らしています。年に2度ほど帰省する際にこのドジョウに会うのが楽しみですが、あまりこまめに面倒をみない方がよいのかも知れません。
 いつになるか分かりませんが、家の環境が整ったら、またドジョウを飼いたいと思っています。

(一部省略)

宮城県 塩釜医師会会報 522号より

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