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平成30年(2018年)6月21日(木) / 「日医君」だより / プレスリリース

健康食品安全対策委員会報告書「国民生活の安全に責任を持つ医師会~国民のヘルスリテラシーの向上~」について

 松本吉郎常任理事は6月20日の定例記者会見で、健康食品安全対策委員会(前期までの国民生活安全対策委員会を今期よりプロジェクト委員会として、名称を新たにして設置)が会長からの「諮問1.健康食品安全情報システム事業の運営及び充実、諮問2.国民生活の安全に責任を持つ医師会~国民のヘルスリテラシーの向上~」に対して、検討結果を取りまとめ、6月6日に、尾﨑治夫委員長(東京都医師会長)より横倉義武会長宛てに答申したことを報告し、その概要を説明した。

 報告書は、「はじめに」「第1章 食生活といわゆる『健康食品』」「第2章 へルスリテラシーについて」「第3章 健康食品安全情報システム事業について」で構成されている。

 第1章では、食生活の基本的な考え方についての根本的な考察や、いわゆる「健康食品」の分類の解説の他、特定保健用食品(トクホ)などの食品で、仮に小さいながらも効果があるのならば、国民の知る権利の観点からは、医療者が良き相談相手となることを前提に一部肯定しても良いのではないかとの意見、一方、何らかの効果を表示したいのであれば、明確な科学的根拠が必要であり、現状よりもしっかりとした臨床試験を行った上で、エビデンスに基づいた有効性評価を行うべきとの意見等が記されている。

 まとめとして、トクホは両論併記であったが、届出だけで機能性が表示できる「機能性表示食品制度」は修正が必要との意見で、おおむね一致しており、いわゆる「健康食品」の問題はメディア等が真正面から批判を行うことが難しいことから、医師と医師会に期待を寄せるとの一文もある。

 第2章では、日本のヘルスリテラシーはアジア各国等と比較しても、実は非常に低いという調査結果が紹介され、「いわゆる『健康食品』の問題は、その表示や広告といった、商品が身にまとった情報に対する吟味能力こそが問題解決の核心である」として、国民のヘルスリテラシーの底上げについて検討。主な内容としては、「ウェブでの健康情報と医療者の役割」「健康教育と学校医の役割」「医療関係者の役割と医師会の役割」について、それぞれ提言がなされている。

 第3章では、同委員会が判定を行っている「健康食品安全情報システム事業」の振り返り、及び今期の傾向を基に、1.数十種類の成分配合といった健康食品の被害情報が多かったことから、健康食品のうち、多種類を配合したものの危険性に焦点を当てた啓発活動を行う、2.健康食品はインターネット上の広告・販売方法の問題に密接につながっているため、日医が国等に対し、厳しい取り締まりやパトロールを働き掛ける、3.問診票に健康食品の記入欄を設ける働き掛けも推進すべき―という3つの提言と、今後の方針として、1.定点監視モニター制度、2.医師と薬剤師との協力関係構築―という2つの提案が示されている。

 最後に、松本(吉)常任理事は、「今回の報告書は、国民が間違った情報に踊らされがちな『健康食品』やネット上の怪しげな『医療情報』の問題を、ヘルスリテラシーの観点から見つめ直したものとなっており、健康情報についてどう捉え、どう考えていくべきかを、学校教育や産業医の立場など、さまざまな関わりから見ていく報告書となっている。多くの方に広く興味を持ってお読み頂きたい」と述べた。

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日本医師会地域医療課 TEL:03-3942-6137(直)

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