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令和元年(2019年)9月5日(木) / 南から北から / 日医ニュース

撮り鉄

 若い頃から天体観測、特に彗星(すいせい)の観測と写真撮影が趣味でしたが、医師の仕事は忙しく、夜間の趣味は難しいので、昼間にできる「撮り鉄」を始めました。自宅に近い高鍋駅周辺の日豊本線を主に撮影し、たまに人吉で「SL人吉」を撮影しています。
 小丸川に架かる小丸川鉄橋は、撮り鉄の間では有名撮影ポイントだそうです。海側から尾鈴山を背景にしたり、上流側から川や海、広がる空を背景に撮影したりと、いろんな構図で撮影できます。以前は、JR九州の「ななつぼし」が水曜早朝にここを通過していたので、診療を始める前に撮影できました。
 高速で通過する列車の撮影は、一瞬が勝負です。球磨川第二橋梁でSLを撮影した際、最高の写真を撮ろうと欲張り過ぎて、連写をしたり、ズームしたりした結果、ひどい画像になってしまいました。妻がスマホで撮った写真が、その日のべストショットでした。
 心機一転、10月に人吉に出掛け、稲穂が色づいた田んぼの中を走るSLを撮りました。今回は連写無し、ズーム無しのワンチャンスに賭けました。結果は、SLが山の色と同化して、何を撮ったか分かりませんでした。
 高校の先輩がプロの写真家で、風景の中の列車も撮っています。一度、東京の個展に行きましたが、作品はどれもすばらしく、構図、色彩、光のどれをとっても足元にも及びませんでした。いつか、あのような感動を与える写真を撮れるようになりたいなと願います。
 動く対象は難しいから、じっとしている対象はどうかと妻から言われます。野良猫は岩合光昭さんという偉大な先達がいるし、お地蔵さんや自然には心が動かないし......。やっぱり私は、子どもの頃眺めていたSLの音や匂いが好きです。納得のいく写真が撮れるまで「撮り鉄」を続けたいと思います。

宮崎県 日州医事 第833号より

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