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令和元年(2019年)11月5日(火) / 日医ニュース

「指定難病update」をテーマに開催

「指定難病update」をテーマに開催

「指定難病update」をテーマに開催

 第63回社会保険指導者講習会(日医・厚生労働省共催)が、「指定難病update」をテーマとして、10月2、3の両日、日医会館大講堂で開催され、2日間合計で延べ562名の参加があった。
 羽鳥裕常任理事の司会で開会。冒頭のあいさつで横倉義武会長は、わが国の難病対策について、「平成26年に『難病の患者に対する医療等に関する法律』が成立したことにより、従来『裁量的経費』として支出されてきた医療費助成が『義務的経費』となり、社会保障制度としての難病対策は大きく前進した」と強調した。
 また、令和2年度の診療報酬改定に向け、国民に必要な医療・介護を提供するための適切な財源確保を政府に求めていくため、12月6日に「国民医療を守るための総決起大会」を開催する予定であることを説明するとともに、「全世代型の社会保障制度の持続可能性を高めていくためには、人生100年時代における医療を分かりやすく国民に示す中で、納得の得られる給付と負担の国民的合意を導き出すことが重要である。この役割を担うことも、今後、かかりつけ医には期待されている」と述べた。
 濵谷浩樹厚労省保険局長のあいさつに続いて、2日間にわたって、わが国の難病指定の歴史、代表的指定難病、指定難病制度の患者支援体制、指定難病と医療経済などに関する講演と質疑応答が行われた。
 1日目には南川一夫厚労省健康局難病対策課課長補佐が、指定難病制度の概要と診療体制について概説した他、小児慢性特定疾患患者の成人医療への移行期医療支援体制を都道府県の協力も仰いで整備しているとした。
 2日目の午後に行われた厚労省関係の講演では、まず、吉田学厚労省医政局長が、「2040年を展望した医療提供体制」と題して、(1)地域医療構想の実現に向けた取組、(2)医療従事者の働き方改革、(3)医師偏在対策―の三つの改革を総合的に進めていくことを説明。
 生産年齢人口の急減に伴い、医療・福祉サービスの担い手も減少していくわが国においては、サービス提供の改革や、給付と負担の見直しによって社会保障の持続可能性を確保する必要があるとし、医療施設と医療人材を最適に配置するためにも、地域医療構想の実現が不可欠であると強調した。
 その上で、厚労省が9月26日開催の「地域医療構想に関するワーキンググループ」において公表した、具体的対応方針の再検証を要請する公立・公的医療機関等のリストが地域に混乱をもたらしたことに関しては、「メッセージの出し方が稚拙(ちせつ)だった」と猛省(もうせい)。同リストは、各医療機関が担う急性期機能や必要な病床数等について再検証を求めることを意図しており、医療機関そのものの統廃合を決めるものではないとするとともに、「ダウンサイジングや機能分化等を含む"再編・統合"も視野に議論を進めて頂きたいという趣旨が、メディアで"統廃合"という言葉になり、誤解を招いている」として、今回の分析だけでは判断し得ない診療領域や地域の実情に関する知見も補いつつ、2025年のあるべき姿に向けて議論を尽くすことを要請した。

かかりつけ医機能などが焦点―厚労省

 続いて、森光敬子厚労省保険局医療課長が、「令和2年度診療報酬改定に向けて」と題して検討状況を報告した。
 今年の春から夏に掛けての第1ラウンドの議論では、①患者の疾病構造や受療行動等を意識した年代別の課題②昨今の医療と関連性の高いテーマについての課題―を整理したとし、①では、「学童期・思春期」の精神科の通院が急増していることや、「青年期・壮年期・中年期」の3人に1人は働きながら療養していることなどに着目して議論が行われたことを説明。
 ②では、地域医療構想の実現や医療従事者の働き方改革の後押しとなる診療報酬にすべく議論が行われた他、多剤投与やフォーミュラリー等の対応なども今後の課題として取り上げられたことを紹介した。
 一方、秋からの第2ラウンドにおいては、かかりつけ医機能や医療機関内におけるマネジメントへの取り組み、遠隔医療に関する診療報酬のあり方などが焦点になるとした。
 講習会の最後には、今村聡副会長が講演及び本講習会の総括を行った。
 講演では、消費税率10%への引き上げに伴う診療報酬上の対応について、消費税が5%から8%に引き上げられた2014年度の診療報酬改定と同様に、基本診療料に点数が上乗せされることを解説し、2014年度のように補てん不足を招かないよう、今後、継続的に検証していくとした。
 一方、窓口での支払い額が増えることから、ポスター等で、上乗せが医療機関の利益となるわけでない旨を国民に広報し、理解を求めていく意向を示した。

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