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令和2年(2020年)5月20日(水) / 日医ニュース

医師会と行政が一体となり取り組む糖尿病重症化予防

勤務医のひろば

医師会と行政が一体となり取り組む糖尿病重症化予防

医師会と行政が一体となり取り組む糖尿病重症化予防

 2018年2月より、日南串間医療圏における唯一の糖尿病専門医の常勤医として勤務し、両市の医療機関からさまざまな患者さんをご紹介頂きながら、充実した診療生活を送っている。
 また、日南市健康増進課の職員として、生活習慣病等の市民への啓発活動や、健康増進課の保健師や栄養士への助言等も行っている。
 私が着任する前より、健康増進課の保健師と栄養士は国保加入者の自宅を訪問し、治療中断者への受診勧奨、患者の栄養相談等を熱心に行っていたが、地域の医師とは必ずしも連携が取れていなかった。
 このような中で、2016年には、糖尿病性腎症重症化予防プログラムが発表されたが、当市の保健師らは糖尿病重症化予防対策として、日本糖尿病協会発行の『糖尿病連携手帳』の利用を模索していた。
 2018年10月より始めた、日南市糖尿病性腎症重症化予防プログラムの運用に当たっては、主治医の許可を取った上で、療養指導に係った日南市の保健師や栄養士も『糖尿病連携手帳』の療養指導記録のページに記載できるようにするととともに、国保加入者以外の患者でも、かかりつけ医からの依頼があれば、日南市の保健師や栄養士が自宅を訪問し、指導ができる体制を整えた。
 更に、2019年8月には南那珂医師会、日南歯科医師会、日南串間薬剤師会と日南市及び串間市の5者で「糖尿病重症化予防に係る連携協定」を締結。糖尿病連携手帳を中心に情報を共有し、地域全体で糖尿病重症化予防に取り組む体制を構築したところである。
 今後はICTも活用し、地域の糖尿病医療連携を更に推進したいと考えている。

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