日医ニュース
日医ニュース目次 第1115号(平成20年2月20日)

宝住副会長に聞く─日本医師会 女性医師バンク開設1周年に当たって─
コーディネーターの増員でさらなる充実を図る

 日本医師会女性医師バンクは,開設から一年が経過した.そこで,今号では中央センター長である宝住与一副会長に,女性医師バンクの現況と今後の活動計画などについて話を聞いた.

宝住副会長に聞く─日本医師会 女性医師バンク開設1周年に当たって─/コーディネーターの増員でさらなる充実を図る(写真) 無料の職業紹介事業所として,昨年の一月に女性医師バンクを開設してから,早いもので一年が経過しました.
 女性医師バンクは,現在,東日本(日医会館内に設置し,中央センターが兼務)と西日本(福岡県医師会館内に設置)に拠点を置き,それぞれのセンターに医師であるコーディネーターを配置,求職者や求人施設からの電話相談・面談に応じ,就業のあっせんや求人医療機関との連絡・調整を行っています.
 おかげさまで,登録件数も順調な伸びを示しており,本年一月二十九日現在で,求職登録者数は二百五十六名,求人登録施設数は七百十五施設,求人登録件数は千二百六十三件,就業成立件数は五十三件,再研修紹介件数は四件に達しました.
 目標件数を設定していたわけではありませんが,登録状況,就業成立件数ともに予想を上回る成果を残すことができたことには満足しています.
 就業成立件数を伸ばすことができた主な要因ですが,医師であるコーディネーターの果たしてきた役割が極めて大きいと言えます.
 求職者の希望条件は個々に異なることから,紹介に至るまでには求職者一人ひとりから諸事情に関して細かいヒアリングをする必要があります.また,求職者や求人者に連絡を取るにしても,夜間にしか連絡が取れない場合も多くあります.こうしたプロセスを経ることで,ようやく就業成立に至るわけで,就業成立件数の伸びは,コーディネーターのご苦労の賜物と言っても過言ではありません.
 今後の活動に関しては,コーディネーターの負担を軽減するとともに,よりきめの細かいコーディネート業務を提供していくため,まずはその増員を図っていきたいと考えています.
 また,求職・求人登録者数のさらなる増加を目指して,広報活動をより積極的に展開していきます.
 その他,これまで女性医師の勤務環境の整備に向けた後方支援活動として,病院長,病院開設者・管理者を対象に都道府県医師会と共催で実施してきた講習会事業を,規模や内容の面から,さらに拡充していきます.
 男女共同参画委員会が,女性の就業意欲の向上およびモチベーションの維持を目的として,医学生や若い女性医師を対象に実施していた講習会についても,引き続き女性医師バンクの事業の一環として,都道府県医師会との共催により実施していくことにしています.
 最後に,言うまでもなく,本事業のいっそうの発展のためには,会員の先生方のご理解とご協力が不可欠です.今後も,女性医師バンク事業へのご指導・ご鞭撻のほど,お願い申し上げます.
 開設一周年の報告は別記事参照

このページのトップへ

日本医師会ホームページ http://www.med.or.jp/
Copyright (C) Japan Medical Association. All rights reserved.