風しんウイルスは、感染した人のせきやくしゃみによるしぶきでウイルスが飛び散り、それを吸い込むことで感染します(飛沫感染)。感染力は、はしかや水痘(水ぼうそう)より弱く、症状が出ずになおることもあります。ほとんどの場合、一度感染すると免疫ができるといわれています。
感染してから症状が出るまでには2〜3週間かかります(潜伏期)。初期には鼻水や軽いせきといった症状が現れ、次いで37〜38℃の発熱とともに、粟粒大の赤い発しんが顔、首、耳の後ろから全身に広がっていきます。この発しんはほとんどかゆみを伴いません。また、首、後頭部、耳の後ろのリンパ節の腫れが見られるのが特徴です。
子どもの場合、発熱と発しんはたいてい3日程度でおさまりますが、成人の場合、全身の関節炎を伴うなど症状は子どもより重くなる傾向があります。合併症としては脳炎や血小板減少性紫斑病(皮下出血が起きてアザができる病気)がありますが、重症化することはまれです。
人にうつす危険性がある時期は、発しんが出る2〜3日前から発しんが出たあとの5日間程度といわれています。熱が下がるとウイルスの量も減少し、急速に感染力が弱まります。