ドイツ医師会モントゴメリー会長(右)と
ドイツ医師会モントゴメリー会長(右)と
第120回ドイツ医師会年次総会が5月22日から26日を会期として開催され、ドイツ医師会からの招待に応じ、横倉義武会長、松原謙二副会長、道永麻里常任理事、畔柳達雄参与が出席した。
23日には、フライブルク市のコンサートホールで開会式典が執り行われた。
ドイツ医師会モントゴメリー会長より、海外賓客29カ国約60名を代表して、横倉会長が日医会長及び世界医師会(WMA)次期会長として紹介された。
総会では、人権侵害の脅威に直面しているトルコのSebnem. K. Fincanciトルコ人権財団代表の講演が行われた。
議事では、ドイツ医療界が直面する問題として、医師不足対策、家庭医、救急医療等のあり方、医学部教育、専門医教育の改革等が財源確保の要求と共に議論されるなど、両国が抱える問題の共通点が明らかとなった。
24日の全体会議では、アーディス・ホヴェンWMA議長の講演が行われ、WMAとして国際赤十字委員会の「危機にさらされる医療」の活動に連動し、紛争地域における患者、医療従事者の安全と保護について、WMAとして声明を発していること等が述べられた。
また、会期中、昨年に引き続きドイツ連邦保険医協会ガッセン会長と面談を行い、医師の地域偏在、介護保険への医師の関与、医師の定年及び年金、医師の報酬、算定の基礎等について議論を交わした。
更に、オトマー・クロイバーWMA事務総長と本年9月のアジア大洋州医師会連合(CMAAO)東京総会における「終末期医療」をテーマとしたシンポジウムのあり方について意見交換を行った。
なお、ドイツ医師会年次総会出席に併せ22日には、横倉会長が、トットリンゲンにあるエスクラップ社を訪問し、手術器械製造行程などを視察した。