韓国医師会ムージン・チュー会長
(左から3人目)他役員と
韓国医師会ムージン・チュー会長
(左から3人目)他役員と
第35回韓国医師会学術総会が6月30日から7月1日を会期として、韓国のソウルで開催された。
韓国医師会ムージン・チュー会長からの招待に応じ、日医からは横倉義武会長、松原謙二副会長、鈴木邦彦・道永麻里両常任理事が出席した。
6月30日には、海外賓客を対象とした韓国医師会主催の市内視察、学術総会夕食会が行われた。
夕食会には、海外賓客として、日医の他、アメリカ医師会アンドリュー・ガーマン前会長、台湾医師会が出席し、代表して横倉会長があいさつを行った。
横倉会長は、昨年10月の世界医師会台北総会において、韓国医師会、アメリカ医師会、台湾医師会の支援の下、世界医師会次期会長に選出されたことに対して、改めて感謝を述べるとともに、「韓国医師会を始めとした国際的な協力関係を更に強化していきたい」と述べた。
また、韓国の医療・介護制度、審査支払制度の調査を目的とし、韓国医師会の協力の下、昨年11月に鈴木常任理事を団長として実施した、日医 韓国医療調査団の報告書『積極的に海外進出を図る韓国医療―米韓FTAでは民間保険・医薬品の要求を拒否―』(別記事参照)を贈呈した。
7月1日には、「韓国、日本、台湾、アメリカの医療制度の評価と各国医師会及び在米韓国人医師会(KAMA:Korean-American Medical Association)の役割」をテーマとした国際セッションが行われた。
横倉会長は、ドン・チュン・シン延世大学医学部教授と共同座長を務めた他、「日本医師会の役割と将来像」と題し、日医の紹介及び将来にわたり持続可能な社会保障を実現するための医療側からの提言の必要性、社会保障が持つ経済効果、社会保障の充実による国民不安の解消について講演を行った。
また、鈴木常任理事は、「日本の医療提供体制について」と題して講演し、「超高齢社会に対応した『地域医療構想』の導入による医療提供体制の見直し」「地域包括ケアシステムの構築」、日医かかりつけ医機能研修制度等の取り組みについて説明した。
その他、「台湾の医療制度」(台北退役軍人総合病院 シン・ジャン・ファン副院長)、「台湾医師会の役割と将来像」(台湾医師会 ブライアン・チャン事務局次長)、「韓国医師会の役割と将来像」(韓国医師会 ムージン・チュー会長)、「韓国の医療制度」(ソウル大学 ユン・キム教授)、「アメリカの医療制度とKAMAの役割」(KAMA ジョン・ユン氏)の講演が行われた。
また、鈴木常任理事は、韓国医師会テレビより日本の医療保険制度についてインタビューを受けた。