「横倉義武先生 世界医師会会長就任祝賀会」が2月16日、都内のホテルで開催された。
祝賀会には、安倍晋三内閣総理大臣、加藤勝信厚生労働大臣等現役閣僚、関係団体、医師会関係者の他、世界医師会(WMA)からサー・マイケル・マーモット元会長、オトマー・クロイバー事務総長、加盟国医師会から韓国医師会ムー・ジン・チュー会長、台湾医師会ユン・タン・ウー元会長、タイ医師会ロンナチャイ・コンサコン会長、また、ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院武見国際保健プログラムから、マイケル・ライシュ主任教授、ジェシー・バンプ事務局長など、約1000名が出席した。
祝賀会は、中川俊男副会長が「横倉会長は2012年に日医の会長に就任されて以来、医療界のリーダーとして地域医療の再興に力を尽くしてこられた。昨年10月にWMA会長に就任されたことは日医執行部にとっても大変光栄なことであり、今後も横倉会長のグローバルな活動を執行部一丸となって支えていきたい。本日は楽しい時間をお過ごし下さい」との開会の辞で開宴。横倉会長ご夫妻が入場した後、来賓から祝辞が述べられた。
横倉会長はWMA会長になるべくしてなられた方―安倍総理
国会会期中にもかかわらずお祝いに駆け付けた安倍総理は、「横倉会長とは地元も近く、私が自民党社会部会長(現厚生労働部会長)の時から長いお付き合いをさせて頂いている。時には厳しいお言葉も頂くが、国民の負担を増やすことなく、いかに国民医療の質を保っていくか、共に考え、取り組んできた」とした上で、「横倉会長は、WMA会長になるべくしてなられた方であり、今後も健康に留意して頂きながら世界の人々の幸福のために活躍して欲しい」と述べた。
サー・マイケル・マーモット元WMA会長は、「卓越した医師である横倉会長を会長として迎えられたことは世界医師会にとっても大変光栄なことである」と祝意を表した。
また、オトマー・クロイバーWMA事務総長は、「横倉会長にはWMA会長就任前からWMAの活動に深く関わって頂いている」として感謝の意を示すとともに、「WMA会長として、今後もその指導力を存分に発揮して欲しい」とした。
髙久史麿前日本医学会長は、「横倉会長のWMA会長就任は医療界全体の誇りである」と強調。「横倉会長の医学・医療に関する広い洞察力は必ずやWMAにも大いに役立つものとなる」と述べた。
続いて、国際担当の道永麻里常任理事から、横倉会長ご夫妻に花束が贈呈された。
世界の人々の健康を守れるよう努める―横倉会長
これらの祝意に対して、横倉会長は、感謝の意を表した上で、「日本人としてWMA会長に就任するのは私で3人目となるが、最初に武見太郎元会長が就任された際のわが国の高齢化率は8%であった。それが今や27%となり、超高齢社会となったわが国がいかにしてその状況に対応していくのか、世界が注目している。明るい高齢社会としていくためにも健康寿命を延伸していくことが必要であり、引き続きその実現に向けた取り組みを推進するとともに、WMA会長として、世界の人々の健康を守れるよう努めていきたい」と決意を披瀝(ひれき)した。
引き続き、安倍総理、加藤厚労大臣らが登壇。「ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ」の掛け声の下、鏡開きが行われた。
久野梧郎日医代議員会議長の乾杯のあいさつの後、小池百合子東京都知事、堀憲郎日本歯科医師会長、山本信夫日本薬剤師会長、藏内勇夫日本獣医師会長、ライシュ主任教授から祝辞が述べられた。
小池都知事は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへの協力を求めるとともに、「世界の人々のため、横倉会長には日本ばかりでなく世界の医師を引っ張っていって欲しい」と述べた。
歓談の後、今村聡副会長が、「本日は内外から多くの方々にご出席頂き感謝申し上げる。横倉会長には、これまでの日医会長としての経験を基に、今後も日本のみならず世界の人々の幸福のために活躍して頂きたいと考えており、変わらぬご支援をお願いしたい」と参会者への謝辞を述べ、祝賀会は盛会裏に終了となった。