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平成30年(2018年)11月20日(火) / 日医ニュース

新たなPHCに関する国際宣言として「アスタナ宣言」が採択される

「アスタナ宣言」のパネルを持つ国際医学生連盟代表と

「アスタナ宣言」のパネルを持つ国際医学生連盟代表と

 横倉義武会長は世界医師会(WMA)への招待に応じ、10月25、26の両日にわたり、カザフスタン共和国の首都アスタナで開催された同国保健省、WHO、UNICEFが主催する「プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)に関する国際会議」に、WMA前会長として出席した。
 WMAからは他に、レオニード・エイデルマン会長、オトマー・クロイバー事務総長が出席した。
 本会議は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ及び持続可能な開発目標の達成に向け、1978年9月にソビエト連邦(当時)のアルマ・アタで採択されたPHCに関する「アルマ・アタ宣言」の40周年を記念して開催されたもので、WHO加盟各国政府代表、保健医療関連国際機関、団体、アカデミア、市民社会代表ら約2000名が参加した。
181120e2.jpg  会議の冒頭には、カザフスタン共和国のヌルスルタン・ナザルバエフ大統領からビデオによる祝辞が寄せられた他、イエルジャン・ビルタノフ同国保健大臣、ヘンリエッタ・フォアUNICEF事務局長、スザンナ・ヤコブWHO欧州地域事務局長があいさつを行った。
 政府ハイレベル全体会議のパネルディスカッションには、テドロス・アダノム・ゲブレイエススWHO事務局長が参加した他、閣僚級セッションには、山本尚子WHO事務局長補、日本からは厚生労働省の池田千絵子総括審議官が出席した。
 本会議の成果物として、PHCに関する新たな国際宣言となる「アスタナ宣言」が採択された。
 宣言には健康のための人的資源の項目で、当初案には言及されていなかった「多分野の状況において人々の健康ニーズに効果的に対応するため、医療従事者及び第一次医療で働く他の医療従事者に適切な業務と報酬を創出する」との一文が明記された。
 また、横倉会長は、24日には川端一郎在カザフスタン共和国日本国特命全権大使の招待を受け、公邸における夕食会に参加した。
 夕食会には、カザフスタン医師会のアイジャン・サディゴヴァ会長、セリク・イブラエフ事務局長も出席し、サディコヴァ会長からは横倉会長にWMAの活動を通じた支援への感謝が述べられた他、同国内における医師会活動に対する更なる支援が求められた。
 翌27日には、大統領府病院を訪問。病院概要の説明を受け、内視鏡設備、リハビリテーション施設等を視察した。

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