今回で4回目となる、日本医師会・日本歯科医師会役員意見交換会が10月1日、日医会館で開催された。
当日の議事は、(1)キャッシュレス決済、(2)オンライン資格確認、マイナンバーカードへの対応、(3)保健事業と介護予防におけるオーラルフレイルの取り組み―等についてであった。
(1)では、三井博晶日歯常務理事が、歯科医療機関における課題等について報告。長島公之常任理事は、日医が行った「医療機関におけるキャッシュレス決済についてのアンケート調査」の結果について説明した上で、キャッシュレス化は強制されるべきものではないと強調。最大の課題である手数料の問題に関しては、医療界が足並みを揃えて対応していくことが大事になるとの考えを示した。
その後の議論では、「国はキャッシュレス化を進めているが、キャッシュレス化ありきでなく、状況に応じて対応していくべき」との考えで両団体が一致した。
(2)では、宇佐美伸治日歯常務理事がマイナンバーカードへの対応等について、会員への周知を始めたことを報告。システムが整備されないままにオンライン資格確認が進められることによって、フリーアクセスが阻害されることに懸念を表明した。
これに対して、石川広己常任理事は、医療分野にマイナンバーそのものを持ち込むことに、日医は今でも反対していると改めて説明した上で、医療・介護専用のネットワーク構築に向けて、協力を求めた。
(3)では、佐藤保日歯副会長が、オーラルフレイルの重要性を説明し、国民にその普及と定着を図っていく考えを示したことに対して、城守国斗常任理事は賛意を示した上で、75歳よりも若い年齢からその取り組みを始める必要があると指摘。「保健事業との連携という意味では、日医も進めている都道府県版の日本健康会議を設置し、その中で、この問題を取り上げていくことが大事になる」とした。