日医は8月12日、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえた国民の皆様へのお願い並びに「みんなで安心マーク」の本日時点での発行状況等を中川俊男会長名により、文書で公表した。
以下はその全文である。
新型コロナウイルス感染症の最近の状況について
2020年8月12日
公益社団法人 日本医師会 会長 中川 俊男 まず冒頭に、日本医師会はこれまで以上に国民に寄り添い、医師個人が加入する専門家集団の立場から発言をしてまいりますことを改めてお伝えしたいと思います。 1.国民の皆様へのお願い 7月22日の定例記者会見で国民の皆様に日本医師会から「我慢の4連休」をお願いし、我慢の結果、新規感染者数の激増はありませんでしたが、全国での新規感染者数は減少する気配がなく、増加の一方です。 新型コロナウイルス感染症に感染すると、高齢者や基礎疾患をお持ちの方は、重症化したり亡くなったりするリスクが高く、若年者であっても、後遺症が残るケースも見受けられます。また、自身が感染している自覚がなくても、他の方に感染させてしまうおそれもあります。 医療機関の病床が逼迫していないとの声も聞かれますが、病床を稼働させるためには、人員の確保や日常診療の制限など、実際に病床を利用するためには様々な負担が生じます。 今週はお盆休みを迎えていますが、国民の皆様には「我慢の4連休」に引き続き、今年は「特別な夏」として、感染予防を徹底して過ごすお盆休み、すなわち「再度我慢のお盆休み」をお願いいたします。 これまでも繰り返し申し上げていますように、まずはなによりも感染予防を徹底することが大事です。日本医師会としては、①こまめで丁寧な手洗いを徹底すること、②身近な人と一緒にいるときもマスクの着用を徹底すること、③「『新しい生活様式』における熱中症予防行動のポイント(厚生労働省)」を参照しながらエアコン使用時にも窓を開ける等喚気を行うこと、を実施いただきますよう改めてお願いします。 2.「みんなで安心マーク」の発行状況 これまで記者会見などで申し上げてまいりました、「みんなで安心マーク」については、8月7日よりホームページ上で発行を開始いたしました。国民の方の目にもとまりやすいよう、日本医師会ホームページのトップページでご案内しています。 本日、8月12日16時時点での発行数は846件でした。 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医療機関の院内感染対策の取組を国民に分かりやすく伝え、医療機関に安心して来院していただくことができるよう、全ての医療機関が感染防止対策を実践し「みんなで安心マーク」を活用いただきたいと考えています。 国民の皆様におかれましては、医療機関では徹底した感染防止対策を実践していることをご理解いただき、躊躇することなくかかりつけ医にご相談ください。 3.PCR等検査体制の拡大 8月7日に加藤勝信厚生労働大臣を訪問し、「新型コロナウイルス感染症の今後の感染拡大を見据えたPCR等検査体制の更なる拡大・充実のための緊急提言」の7項目について協議いたしました。PCR等検査を拡大する方向で意見が一致しました。現在、厚生労働省や経済産業省など、関係各所と引き続き調整を行なっています。 |
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